終末期ケア(1205)ー2 "難治性ではないはずのせん妄 もともとの習慣やしたいことがある①" | 65歳のおたんこナース

65歳のおたんこナース

22歳に看護学校を卒業して、結婚や出産を経て69歳となりました。約13年間医療療養型の病棟で、病棟スタッフと一緒に、終末期ケアに取り組んできました。
2021年には、終末期ケア専門士の資格も取得しました。
その経験を少しでもお伝え出来ればなと思っています。



うさぎ2部に分けて投稿していますロップイヤー
 本文はこちらですウサギウサギウサギ


⭐️患者と家族に
   もっと届く緩和ケア

ひまわりひととおりのことをやっても
 苦痛が緩和しない時に開く本

ちょうちょ難治性ではないはずのせん妄

❶もともとの習慣や、
  「したいこと」がある①

爆笑こんな言葉、こんな症状が
        カギになります




・いつもと同じ時間帯に同じ行動をとる

・「つじつまが合わないようなこと」で
  も、内容がだいたい一貫している

・家族や同僚などに「今、落ち着かない
 原因」に心当たりがある



⑴「もともとの習慣」がある

・例えば、毎朝4時に落ち着かなくなる人、
 服を脱ぎ出す人、よくよくご家族に聞いて
 みると、「毎朝散歩に行っていた」「朝風呂
 に入っていた」ということがあります。

・50年、60年と習慣でやってきたことは
 なかなか変わりません。

・入院してしまうと病院の時間がルールになり
 家での習慣とはまったく違った環境で生活
 することになります。

・特に終末期のせん妄の場合、不可逆的な原因
 で意識が混濁していますから、「ここは
 病院だ」ということがあいまいになって、
 「普段していた行動をとる」ことがあり
 ます。





⑵「本当にしたいこと」がある

・もう一つ、「本当にしたいことをしようと
 している」不穏、というのがあります。

・例えば、昼間にお子さんたちが来て、
 「子どもたちに宛てた手紙」(「遺書」の
 つもりで書いたもの)を子どもたちに渡した
 のに、夕方になって少し意識が混濁してきて
 「あれ、渡したっけ…すごく大切なもの
 なんだけど…」と部屋の中を探し回っている
 ところを、何も事情を知らない人が見たら、
 「不穏…?」となってしまいます。

・何とも切ない感じですが、意識が混濁して
 いる中でも、何かしたいことというのは
 人間誰でも(終末期になればなるほど)持って
 いるもので、不穏のかげにこのような何か
 「したいこと」が隠れているのではないかな
 と想像してみるのも必要な時があります。









参考資料

 患者と家族にもっと届く緩和ケア
  ひととおりのことをやっても
   苦痛が緩和しない時に開く本

         森田達也著
             医学書院
 
          
       
    次回は、
   "ひととおりのことをやっても
     苦痛緩和しない時に開く本
      難治性ではないはずのせん妄
       もともとの習慣や、
         「したいこと」がある②"

                              

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