終末期ケア(1160)ー2 "安定した痛みだったのに急に痛くなった(出血、感染、虚血など)②" | 65歳のおたんこナース

65歳のおたんこナース

22歳に看護学校を卒業して、結婚や出産を経て69歳となりました。約13年間医療療養型の病棟で、病棟スタッフと一緒に、終末期ケアに取り組んできました。
2021年には、終末期ケア専門士の資格も取得しました。
その経験を少しでもお伝え出来ればなと思っています。



うさぎ2部に分けて投稿していますロップイヤー
 本文はこちらですウサギウサギウサギ


⭐️患者と家族に
   もっと届く緩和ケア

チューリップひととおりのことをやっても
 苦痛が緩和しない時に開く本

❶安定した痛みだったのに、
     急に痛くなった②
        (出血、感染、虚血、穿孔)


⑴肝出血



・肝出血は、もともと肝転移が肝皮膜に接して

 起こることがあり、出血の量にもよりますが

 少量なら自然止血することも多く、大量に

 出血してしまうとショック状態となり生命の

 危険を伴います。





⑵脾梗塞、腎梗塞





・脾梗塞、腎梗塞でも急激に痛くなりますが

 「なんでそんなところ?」というところが

 痛くなるため、造影CTを行うことで脾梗塞

 腎梗塞と診断されます。



⑶消化管穿孔





・消化管穿孔とは、簡単にいえば消化管に穴が

 開くことです。


穿孔が生じると、食べものや消化液などの

 腸内の内容物が腹腔内(食道に穿孔が生じた

 場合は胸腔内)に漏れ出します。


・このような物質は刺激が非常に強く、細菌を

 含んでいて、その刺激と細菌によって、

 治療をしなければ一般的に死に至る重度の

 炎症と感染症が生じます。




⑷「どこまでやるか」は、

 本人・家族の価値観による


・診断も治療も「どこまでやるか」は、

 ご本人・ご家族の価値観次第のところが

 あります。


・急性期病院であっても「何でもかんでも

 できることはすべてやればいい」というわけ

 でもないので、ご本人・ご家族が「原因が

 わかったとして、その次の治療を希望して

 いる」「次の治療がなかったとしても、

 何でこうなっているのか把握したいという

 希望がある」か、いずれかの場合に検査・

 治療を進めることになります。


・昨今の傾向としては、医師が「おそらく

 これこれの見込みがある」というだけよりも

 「検査の結果、ここにこういう出血があり

 ました。

 関係各位とも相談しましたが、治療する

 のはリスクが高いので、このまま経過をみて

 苦痛の緩和を中心に行いたいと思います」

 伝えることが、ご本人・ご家族にも受け入れ

 やすい印象となります。




⑸治療可能な痛み


・低侵襲で治療可能なのは、感染症、特に

 胆管炎です。


・膵臓がんや上腹部のがんで胆汁の流れが

 悪い場合は、急に疼痛(右季肋部痛)、発熱が

 生じても減黄処置(胆道ステント、PTSD)と

 抗菌薬でおさめることができます。


・同じように、腎盂腎炎で骨盤に腫瘍が

 あって尿路が閉じている場合、これも、

 尿路変更(尿路ステント、腎ろう)と抗菌薬

 おさめることができます。






参考資料

 患者と家族にもっと届く緩和ケア
  ひととおりのことをやっても
   苦痛が緩和しない時に開く本

         森田達也著
             医学書院
 
          
       
    次回は、
   "ひととおりのことをやっても
     苦痛緩和しない時に開く本
      難治性ではないはずの痛み
      理由を見分けて対処する
      もともと(がんと関係ない
          首、肩、腰が)痛い"
 
   

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