終末期ケア(1099)ー2 "アセスメントに基づいたケアの優先順位を決める③" | 65歳のおたんこナース

65歳のおたんこナース

22歳に看護学校を卒業して、結婚や出産を経て69歳となりました。約13年間医療療養型の病棟で、病棟スタッフと一緒に、終末期ケアに取り組んできました。
2021年には、終末期ケア専門士の資格も取得しました。
その経験を少しでもお伝え出来ればなと思っています。



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⭐️認知症plus緩和ケア

チューリップ認知症の緩和ケアのための
  包括的アセスメントと
        ケアプラン
         
ちょうちょ アセスメントに基づいた
 ケアの優先順位を決める③


❶認知症の人の生命予後と
  疾患併存状態からケアの
     優先順位を決める

⑴認知症の進行に伴う
       症状の変化

認知症の経過は、個人差はありますが、
 年単位で進行していくことが多くみられ 
 ます。

・認知症に関する一般市民の意識・知識の
 向上や診断技術の向上により、最近では
 軽度認知症の段階から認知症と診断される
 ケースもあり、診断や発症から、認知症の
 人とそのご家族は長い期間、認知症とともに
 生きていくことになります。





・認知症には、軽度・中等度・重度といった

 病期があり、その時期ごとに出現する症状

 も異なります。



クローバー軽度認知症


軽度認知症では、近時記憶障害や時間の

 失見当が出現し、認知症の人自身もそれに

 伴う強い不安や、生活の不自由さを感じる

 時期です。


・この時期は、他の疾患の影響がなければ

 移動や排泄といった日常生活動作(ADL)は

 保たれていることが多いのですが、手段的

 日常生活動作( I ADL)の金銭管理や服薬

 管理、献立を考えて食材を管理するなど

 複雑な生活動作には支障が出始める時期

 でもあります。



クローバー中等度認知症


・中等度に進行した時期では、即時記憶障害

 といった、つい最近の出来事の記憶が保て

 なくなり、自分がどこにいるのかわからず

 場所の見当識も失われ始めます。


・この時期も身体的な機能は維持されている

 ことが多く、落ち着かない様子で動きまわ

 ったり、徘徊して道がわからなくなることが

 あります。


・精神的にもできないことや、わからないこと

 が増えることで、介護者に対して攻撃的に

 なることもあり、認知症の人もそのご家族

 も疲弊しストレスが高まることがあります。



クローバー重度認知症


・さらに進行して、重度になると歩行機能が

 失われ、覚醒・意識レベルが低下し、感情

 や意思の表出も乏しくなってきます。


・食事に関しても、食べる意欲の減退や

 嚥下障害がみられ、さらに進行すると

 低栄養や脱水、誤嚥性肺炎など身体機能が

 著しく低下し、やがて死に至ります。






参考資料

 認知症plus緩和ケア
 症状緩和とスピリチュアルペインへの対応
          日本看護協会出版会
     

   
    次回は、
    認知症のステージごとの
        緩和ケアの特徴
    "アセスメントに基づいた
        ケアの優先順位を決める④"
   

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