終末期ケア(1074)-2 "認知症の緩和ケアの基本 認知症ケアにおける薬剤の役割" | 65歳のおたんこナース

65歳のおたんこナース

22歳に看護学校を卒業して、結婚や出産を経て69歳となりました。約13年間医療療養型の病棟で、病棟スタッフと一緒に、終末期ケアに取り組んできました。
2021年には、終末期ケア専門士の資格も取得しました。
その経験を少しでもお伝え出来ればなと思っています。


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⭐️認知症plus緩和ケア

イチョウ認知症の緩和ケアの基本

❶認知症における薬剤の役割


⑴アルツハイマー型認知症の
         の役割

・認知症の95%は進行性の疾患です。

・アルツハイマー型認知症に対して抗認知症薬
 がわずかに進行を遅らせ、抗血小板薬が
 血管性認知症の進行を遅らせるのみです。

・軽度のアルツハイマー型認知症では、
 ドネペジル塩酸塩(アリセプト)などの
 コリンエステラーゼ阻害薬を使うと、
 およそ半分の人に1年ほど進行を遅らせる
 効果があります。






⑵非アルツハイマー型認知症

      に対する薬剤療法


・レビー小体型認知症や前頭側頭型認知症など

 では、進行を遅らせる薬剤は開発されて

 いません。


・しかし、レビー小体型認知症に伴う行動・

 心理症状や身体症状に対しては薬剤が

 役に立つ場面が多くあります。

 










⑶前頭側頭型認知症


・前頭葉に病変の中心があり行動障害や性格
 変化が前面に出る認知症です。

・前頭側頭型認知症の根本的な治療法や
 治療薬は開発されておらず、発症すると
 根本的に治すことはできません。

・治療も行われますが、前頭側頭型認知症に
 より発症した症状の緩和が目的とされ、
 症状の改善や、進行を止めるものでは
 ありません。

・前頭側頭型認知症の治療では主に、症状の
 緩和を目的とし、薬物療法と非薬物療法を
 中心とした対症療法が行われます。

・薬物療法では、抗うつ薬が使用されることが
 多く、行動障害の緩和に効果が期待されて
 います。

・作業療法では、前頭側頭型認知症の症状に
 よく見られるこだわりを活かしたリハビリが
 取り入れられます。










参考資料

 認知症plus緩和ケア
 症状緩和とスピリチュアルペインへの対応
          日本看護協会出版会
     

   
    次回は、
    認知症の緩和ケア
    "認知症の症状緩和の必要性と
           意思決定支援①"
                               症状緩和の必要性
             
                          
                   について

          
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