終末期ケア(1044)-2 "身体症状:消化器症状 食欲不振" | 65歳のおたんこナース

65歳のおたんこナース

22歳に看護学校を卒業して、結婚や出産を経て69歳となりました。約13年間医療療養型の病棟で、病棟スタッフと一緒に、終末期ケアに取り組んできました。
2021年には、終末期ケア専門士の資格も取得しました。
その経験を少しでもお伝え出来ればなと思っています。



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⭐️緩和ケアの基礎知識

イチョウ症状別・緩和ケアの実践
  
 身体症状:消化器症状
  食欲不振①

花束食欲不振は、患者さんのQOLを大きく
 低下させる。

花束抗がん治療の副作用対策と、他の苦痛症状の
 マネジメントを十分に行うことが大切で
 ある。

花束臨床で特に問題となるのは、
 終末期にみられるがん悪液質と、消化管閉塞
 である。



❷食欲不振とは

・食欲不振は"食べたい"という生理的な
 欲求が低下した状態のことをいいます。

・がんによる症状だけでなく、消化器系の病態
 治療の影響、心因性、環境など、さまざまな
 原因によって生じます。

食欲不振が生じると、がん患者さんは、
 自身の衰弱を実感して、生命が脅かされる
 ように感じます。

・加えて、生活における楽しみも減少する
 ため、QOLが低下します。

・食欲不振(食事や水分摂取に関する苦痛)は、
 最期の2週間前ごろになると、かなりの頻度
 で出現します。


◾️食欲不振が起こる頻度

・食欲不振は、進行がん患者さんの約66%
 認められます。

・進行がん患者さんの食事に関連する症状と
 しては、食欲不振のほか、悪心(60%)
 口腔乾燥(57%)、便秘(52%)、嘔吐(30%)
 早期満腹感(51%)などもみられます。




❸アセスメント

・治療・ケアを進めるためには、
 食欲不振の原因の特定が必要です。






❹治療


⑴医学的要因の場合


・抗がん剤(化学療法など)に伴う食欲不振は、

 要因となっている治療の副作用が安定すると

 回復する場合もあるため、副作用対策を検討

 していきます。


・症状マネジメント目的で用いる薬剤(オピオ

 イド、NSAIDsなど)の副作用で食欲不振

 生じることもあります。














⑵臨床でよく出会うのは

       消化管閉塞


・消化管狭窄や消化管通過障害は、

 がんの進行に伴って生じることが多いです。


・治療が可能な場合は狭窄を解除し、

 再び食事を摂取できる見込みがありますが

 終末期は難しいことも少なくありません。


消化管閉塞による食欲不振の治療には、

 外科的手術、経鼻胃管、イレウスチューブ

 スタントなどがあります。


・これらの治療は、患者さんにとって大きな

 利益が得られそうな場合に選択されます。


・しかし、治療に伴う侵襲が大きいと判断

 される場合には、侵襲の少ない薬物療法

 だけで症状緩和を図ることもあります。


不完全閉塞の場合は、

 メトクロプラミド(プリンペラン)を使用

 します。


・しかし、消化管閉塞で腸蠕動が亢進している

 場合は、抗コリン薬であるブチルスコポラ

 ミン(ブスコパン)を使用します。


・悪心が強い場合は制吐剤を、

 痛みがある場合はオピオイド鎮痛薬を検討

 します。






⑶栄養補給


・予後が1〜2か月以上と予測される

 患者さんには、積極的に高カロリー輸液

 行います。


・しかし、1,000ml/日以上の輸液は、

 腹水・胸水・浮腫を悪化させる可能性がある

 ため、注意が必要です。 


・なお、予後が数週間と予測された患者さんが

 口渇を訴えた場合、輸液の効果はありま

 せん。口腔ケアの実施で対応します。






参考資料

  緩和ケア               
   はじめの一歩
     著者 林 ゑり子
            照林社
     

   
    次回は、
    緩和ケアの基礎知識

     症状別・緩和ケアの実践
      身体症状:消化器症状
             食欲不振②"
                          
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