終末期ケア(889)-2 "腰背痛を起こす主な疾患 変形性脊椎症" | 65歳のおたんこナース

65歳のおたんこナース

22歳に看護学校を卒業して、結婚や出産を経て69歳となりました。約13年間医療療養型の病棟で、病棟スタッフと一緒に、終末期ケアに取り組んできました。
2021年には、終末期ケア専門士の資格も取得しました。
その経験を少しでもお伝え出来ればなと思っています。




うさぎ投稿がうまくできないので、
    2部に分けて投稿していますロップイヤー
 本文はこちらですウサギウサギウサギ


⭐️高齢者の体の変化を知る

①腰背痛を起こす主な疾患

❶変形性脊椎症



・胸椎・腰椎椎間板の老化により、

 椎間板の突出・厚みの減少や脊椎骨の

 骨棘(こつきょく)形成を生じて、脊髄や下肢

 にいく神経を圧迫して症状が出現します。


・部位は下部腰椎に生じることが最も多く、

 年齢的には、40〜50歳代に最も多く起こり

 ます。







❷症状


腰背痛や下肢のしびれ感、疼痛を生じます。


・病変が胸椎部(変形性胸椎症)では、

 脊髄の圧迫症状として下肢のしびれ感のほか

 歩行のぎこちなさや排尿障害を生じる場合が

 あります。





・また、変形性の変化が進行すると、

 馬尾(ばび)神経が通っている脊柱管が狭く

 なり(脊柱管狭窄症)、下肢の疼痛やしびれ感

 筋力低下が生じます。





・特に歩行時にのみこの症状が出現し、

 座位をとったりして休むと症状が改善する

 場合を、馬尾神経性間欠跛行(かんけつ

 はこう)といいます。



脊柱管狭窄症の間欠跛行





❸治療


・原則としては、手術をしないで、

 牽引や消炎鎮痛剤・筋弛緩剤の内服、湿布

 行います。


・腰椎の安静を図るため、腰椎コルセットを

 装着する場合もあります。


・温熱療法や腹背筋筋力増強訓練も、

 急性期を過ぎ症状が改善したときに有効

 です。


急性期には、安静を保ちます。

 温熱療法は症状を増強させますので使用

 しません。


疼痛の緩和に神経ブロック(硬膜外ブロック

 神経根ブロックなど)も行われます。


・症状が進行して下肢のしびれや疼痛のため

 歩行困難になったり、尿が出にくくなったり

 して日常生活に支障が出てきた場合は、

 手術を行って脊髄の神経の圧迫を取り除く

 場合があります。



看護・介護上の留意点


・腰背痛のあるときは、痛みが楽になる
 姿勢
で休ませます。


消炎鎮痛剤・筋弛緩剤の内服は、
 痛いとき
だけでなく、決められた回数を
 飲み続ける
ことも重要です
 (消炎鎮痛剤によって
は、副作用で
 腎機能を低下させる薬も
ありますので
 自己判断で服用することは
避けます)

 


・牽引をしているときは、症状が増強する

 ようなら中止します。


・下肢のしびれや筋力低下が生じた場合、

 歩行がぎこちなくなるために転倒に気を

 つけます。


・杖や押し車(シルバーカー)の使用も
 効果的
です。









参考資料

 高齢者の体の変化を知る

 これでなっとく介護の医学

        キャドウェーブ

 

         

         

   次回は、

     高齢者の体の変化を知る
      "脊椎
       腰背痛を起こす主な疾患
              骨粗鬆症"
      
               について
          
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