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⭐️今はこうする!
高齢患者のケア
(高齢者看護で必要なこと)
1)「オーラルフレイル」の
予防が摂食嚥下障害を防ぐ
※オーラルフレイルとは、
加齢による衰えのひとつで、食物を噛んだり
飲み込んだりする機能が低下したり、
滑舌が悪くなったりするなど“口”に関連する
機能が低下しつつある状態のことを
指します。
❶摂食嚥下障害は
急に起こるわけではない
・高齢になると、脳血管疾患や神経筋疾患
などによる機能障害、認知機能低下、治療薬
による影響など、さまざまな要因で嚥下機能
が低下してきます。
・また基礎疾患などのない人でも、
加齢に伴う筋力低下や咀嚼力の低下などに
より、摂食嚥下障害のリスクは高まります。
・最近は、健康な状態から摂食嚥下障害になる
までの間に「オーラルフレイル」→「口腔
機能低下症」という段階を経るといわれて
います(図1)
・そのため、高齢者の摂食嚥下障害の予防の
ひとつとして、オーラルフレイルを予防する
ことが重要です。
図1
❷口のささいなトラブルを
見逃さない
⑴オーラルフレイルの初期段階
・オーラルフレイルの初期段階として、
「口への健康意識の低下」があります。
・「不十分な口腔健康への関心」や「歯の喪失
リスクの増加」により、第2レベルの
「口のささいなトラブル」である滑舌低下・
食べこぼし・噛めない食品の増加につながり
ます。
・「噛めなくなったから、やわらかいものに
しよう」というような食品選択と老化による
機能低下で、さらに口腔の機能低下につなが
ります。
・また、やわらかい食事は咀嚼機能(そしゃく
きのう)を低下させるだけでなく、食欲の低下
や栄養価の低下にもつながるといわれて
います。
⑵口腔機能低下から摂食嚥下障害へ
・「口のささいなトラブル」を見逃すことで
第3レベルの「口の機能低下」、第4レベル
の「食べる機能の障害」へと進行します。
・第4レベルになると「摂食嚥下障害」となり
口腔摂食が困難となってしまう場合も
あります。
⑶オーラルフレイル回復のアプローチ
・オーラルフレイルは意識的なアプローチに
より回復の可能性があるといわれています。
・次の段階に進行させないために「口のささい
なトラブル」の段階で異常を早期発見して
歯周病の治療や義歯の作成・調整など、
歯科との連携によって口腔内の問題を改善
することが重要になります。
❸日常動作で
オーラルフレイルを予防する
・オーラルフレイルは、
「イー」と口を横に開いたり、
頬をふくらまし、すぼめるなどの
「口・舌の動きをスムーズにする」
「飲み込むパワーをつける」
「噛むパワーをつける」
「滑舌をよくする」
「舌のパワーをつける」
運動で予防することができるといわれて
います。
・例えば、口や舌の運動、「パタカラ」の発声
嚥下体操や早口言葉などが効果的です。
・おしゃべりや歯みがき、ひげ剃り、
飴をなめるといった日常動作のなかにも、
嚥下体操と同じような動作が含まれて
います。
・"体操をする"と気合いを入れて行うのも
よいのですが、日常動作を少し大きめの動き
でやってみるだけでもオーラルフレイルの
予防になります。