終末期ケア(765)-2 "転倒・転落後の頭部外傷は急激に症状が増悪する" | 65歳のおたんこナース

65歳のおたんこナース

22歳に看護学校を卒業して、結婚や出産を経て69歳となりました。約13年間医療療養型の病棟で、病棟スタッフと一緒に、終末期ケアに取り組んできました。
2021年には、終末期ケア専門士の資格も取得しました。
その経験を少しでもお伝え出来ればなと思っています。




うさぎ投稿がうまくできないので、
    2部に分けて投稿していますロップイヤー
 本文はこちらですウサギウサギウサギ



⭐️今はこうする!
   高齢患者のケア
  (「疾患・症状」をみる)

1)転倒・転落後の頭部外傷は
    急激に症状が増悪する

❶加齢や薬物療法の影響から
高齢者の頭部外傷はハイリスク

頭部外傷とは、外部からの衝撃が加わり、
 軟部組織・頭蓋骨・脳のいずれかに損傷を
 受けた状態です。

・特に高齢者は、加齢に伴い脳容積が減少して
 いることで、頭蓋内出血が起こりやすい状態
 にあります。

・加えて、抗凝固剤・抗血小板薬を内服して
 いる人も少なくないことから、頭部外傷後に
 急激に症状が悪化するといわれています。

・転倒時に誰も現場を見ていないことも多く、
 特に認知機能の低下した高齢者は、どこを
 どのようにぶつけたといった状況を正確に
 説明できない場合もあります。

・転倒・転落時は本人の話だけにとどめず、
 頭部外傷を視野に入れて観察することが
 重要です。















❷受傷後は頻回かつ十分に

  観察し異常があれば

      すぐに報告する


・頭部外傷のなかでも、頭蓋内出血は急激に

 症状が増悪する場合があるため、意識障害の

 程度や瞳孔所見など頻回な観察が重要です。


・転倒・転落による頭部外傷もしくは頭部外傷

 が疑われた場合は、受傷直後に一見、意識

 障害がなくても、あるいは神経学的異常所見

 が明らかでなくても、死亡に至る頭蓋内出血

 を認められることがあり、受傷後には

 頭部CT撮影が推奨されています。


転倒・転落後の対応としては、異常がなくて

 も速やかに医師に報告して適切な対応をしな

 ければ、高齢者の生命・QOLに大きな影響を

 及ぼす可能性があります。









参考資料

最新の根拠にもとずく
 今はこうする!
  高齢患者のケア
       戸島郁子編著
           照林社

 
   次回は、

     今はこうする!
      高齢者患者のケア
      疾患と症状をみる
    "子宮脱・膀胱脱は、
      見過ごさずに受診につなげる"
                                      
    
              について
          
                                         
     一緒にお勉強しましょう ニコニコ


 ご感想、ご意見、ご質問、
 ご遠慮なくいただけたらと思います。
 手探りでやってますので、ヒントをもらえたら
 私にも勉強になりありがたいです。