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⭐️終末期後期のケア
1)耐えがたい
苦痛の緩和のため
鎮静をすることも
予後が日にち単位となり、ご本人にとって
耐えがたい苦痛が生じたときには、「鎮静」
も選択肢のひとつです。
ほかに対処法がないか、倫理的に妥当か
どうかを十分に話し合ったうえで実施
します。
①できることをすべて
おこなったうえで、
鎮静を考える
・終末期後期になると、せん妄や強い痛み、
呼吸困難などに苦しみ、薬物療法でも
緩和できなくなることがあります。
・"治療抵抗性の苦痛"です。
このようなときは、ミタゾラムなどの
鎮静薬で意識レベルを低下させる
「鎮静(セデーション)」を検討します。
・ただし安易な鎮静は、倫理的にも避け
なくてはなりません。
・「すべての治療が無効であること」
「ほかの方法がないこと」が、
鎮静実施時の要件です。
・苦痛緩和につながる薬物療法やケアを、
すべて試みたうえで検討します。
②家族とチーム全員で検討し、
最善と思える選択を
「調節型鎮静」と、意識レベルを持続的に
低下させる「持続的深い鎮静」があります。
・後者の場合は、一度鎮静を始めると、
ご家族との最期の会話もできなくなります。
・その意味でも、ご本人、ご家族の想いを
よく聴いたうえで、鎮静の方法とその是非、
タイミングを考えます。
・ご家族には、鎮静が命の長さを左右する
ものではないことも説明しましょう。
・また、ご家族が決断を負担に感じないよう
に、判断はチーム全体でおこなうことも
話しておきます。
2)鎮静の目的や影響について、
本人・家族に説明する
ご本人やご家族のつらさに寄り添い、
伝える内容と伝えかたに配慮します。
❶全身状態の説明
・根治的な治療法がなく、死期がちかいなどの
身体状況について説明します。
❷苦痛についての説明
・治療抵抗性※の苦痛と判断した根拠などを
わかりやすく説明します。
※治療抵抗性とは、
その病気に対して有効であると科学的に証明されている
治療法を行っても、効果がみられなかったりすること。
❸鎮静の目的の説明
・持続的深い鎮静では、深い鎮静下で
看取ることになる可能性が高いことを
説明します。
❹鎮静の方法の説明
・目的にあわせて鎮静薬を調節し、投与する
ことを説明します。
❺鎮静の影響の説明
・精神面やコミュニケーション、
経口摂取などへの影響について説明します。
❻鎮静後の治療やケアの説明
・ほかの緩和ケアも継続すること、中止も
できることを伝えます。
❼鎮静をしない場合の説明
・ほかの選択肢と、鎮静しない場合の苦痛の
程度や予後について説明します。
参考資料
これならわかる
はじめての緩和ケア
聖路加国際病院緩和ケア科部長
林章敏氏監修(ナツメ社)
次回は、非がん患者の緩和ケア
最終段階のケアと看取り
終末期後期のケア
"耐えがたい苦痛の緩和のために
鎮静をすることも"❷
鎮静の進めかたをよく理解して、
モニタリングをおこなう
について
一緒にお勉強しましょう
※ ご感想、ご意見、ご質問、
ご遠慮なくいただけたらと思います。
手探りでやってますので、ヒントをもらえたり
私にも勉強になりありがたいです。