フランスが報じる麻生首相 | FJK のフランス情報局

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                                Crédits photo : ASSOCIATED PRESS



(2008年11月27日 Le Figaro より)


9月24日から、日本の総裁を勤める麻生太郎氏。

この2ヶ月間、ヘマとミスを重ねて来た・・・ 初めは面白がっていた日本人も

今では彼の求心力に疑問を感じ始めている。


歯を見せて笑いながらも、日焼けした仮面を脱げば、へとへとに疲れた首相がそこにいる。

総裁選依頼、その慢心ぶりを日に日に弱めていく麻生太郎氏。


彼の失言や失態で、東京の政治の中心「兜町」は今にもめまいを起してしまいそうだ。

これほど失態を繰り返す政治家は、‘切腹’宣告を言い渡されるのが通常だが、

麻生氏にその意向はない様子。


マスコミは彼がヘマをやらかすのを心待ちにしていた。

彼のこれまでの非常識で突飛な発言の実績から、政局が混乱するのは概ね予測ができていた。

しかし実際には、予想を遥かに超える珍事件を繰り広げてくれたのだ。


これまでに首相が見せた珍事件:

国家元首の発する「言葉」が、35年間政権をほぼ牛耳ってた自由民主党に終止符をうつかの勢いだ。

先週の金曜日、官房長官はこわばった表情で、これらは反対勢力による

大きなプレッシャーによるもの、と説明した。


昔、射撃のオリンピック日本代表であった麻生氏が、今ではマスコミの的となっている・・・

その的を外すわけがないだろう・・・


まず第一に、とにかく彼には間違った発言があまりにも多いのだ。

コミュニケーションの戦略として、わざとにやっているのではないか、と疑ってしまうほどである。


彼が口を開くたび、関係者は固唾を呑んで見守っている。

そんな様子に大臣や党内の反対勢力たちからは、批判の声が絶えない。

有権者を直接的に批判するわけではないものの、先日の医療体制に関する失言も

まさに医師たちがいる公の目の前での発言であった。


第二に、九州の裕福な家庭出身という問題も浮上している。

彼の生活はまさに豪華絢爛だ。

彼が愛してやまない街「銀座」(東京の高級クラブやラグジュアリーショップが並ぶ一角)

国家元首になった今も、その豪華な食生活は変わるがない。

十分にお酒をあおった夜でも、めったに帰宅することはない。


「ホテルのバーで飲み食いするのは、それほど高くないし、しかも安全だ」

ライフスタイルに関し質問された時に、穏やかな表情でコメントした彼の言葉がこれだった。


そして極めつけがこれだ・・・

元首相と天皇家のいとこを家系にもつこの貴族的プリンスの

「ちょいわるオヤジキャラ」が若者や一部のオタク層なから人気を博しているという事実・・・。

扇動政治ともいうべき、彼の漫画へかたむける情熱は留まることを知らない。

またナショナリストともいうべき発言もあり、日本の単一民族性を強調する。


一方で、書き言葉に弱いという側面も持ち合わせている。

これまでに、漢字の読み違いを何度も繰り替えし、

マスコミには「漢字の読めない太郎」「漫画オタク太郎」などといわれてる。


「こういった批判は不当である。総理は非常に教養のある方であり、

漢字の読み違いは誰もがするミスである。」

麻生氏をよく知る政治学者、歳川隆雄氏はコメントする。


傲慢な政治家が蔓延るこの危機的状況に苦しんでいる国民の我慢もそろそろ限界だ。

立場は悪くなる一方の麻生氏。今年の終わりの解散総選挙を一度示唆するも、

敗北が明らかな状況に、その考えを一転させた。


いづれにしても、2009年9月より前には、総選挙が実施されるであろう。

自民党の危惧は続く・・・。イメージ刷新のために選んだ麻生氏だったが、

自民党の目ろみは失敗に終わりそうだ。


首相は今週金曜日に大勝負に出ることになる。対立する政党党首、小沢一郎氏との

党首討論が国会中継でながされるからだ。

長い間、対立する2大政党を持つことがなかった日本には珍しい、弁論対決となる。


1955年以来、ほぼ絶えることなく勢力を保ってきた自民党の影がドンドン薄くなってゆく。


もしも麻生氏が失脚したらならば、彼は現実的には、政界でのキャリアを終えることになる。

来年には、彼はゲームソフトの登場人物になっているかもしれない・・・

漫画オタクには喜ばしい終わり方だ。



【Leycoのコメント】


ブログのネタを探そうと、フランス版Figaroで記事を探していた矢先、

慢心の笑みを見せる麻生総理の写真を見つけ、一瞬正直「ギョ!」とした。

フランスで紹介されるこの記事を読んで皆さんはどう感じただろうか?

正直なところ、わが国の国家元首が海外のメディアにこのような形で紹介されることが、

私はとてもとても悔しい・・・。


私は麻生さんの支持派でもなければ反対派でもない・・・。

(正直言って、私にはまだわからない・・・)


問題なのは、マスメディアの政治家の評価の仕方にあると思っている。

新しい総理、新しい大臣が誕生するとマスコミはこぞって彼らの過去の経緯や

問題発言などをあら捜しする。

そしてそれらの欠点をあたかも政治家として失格あるかのようにコメントしている。

今回この記事を翻訳するにあたり、ネットに書き込まれている、麻生さんに関する

ニュースを色々と閲覧したが、記事のメインは

読み違い事件、問題発言、食生活に関する批判ばかりであった。


彼の政治家としての手腕に関する評価はほんのひとにぎり・・・

それもそのはず、彼は首相にまってまだ2ヶ月なのだから。


漢字が読めなくてもいいじゃないか、大切なのは頭の中にあるイメージだ。

銀座でご飯を食べてもいいじゃないか、大切なのは銀座の繁華街を活発にさせる経済対策だ。

漫画が好きでもいいじゃないか、頭の固い日本の政治家には少しコミカルな考えも必要だ。


私たちは、もっと麻生さんの政治への働きかけにフォーカスするべきだと思う。

漢字が読めないけれど、漫画が大好きだけれど、日本を素敵な国へ導くことが出来る

「ちょい悪る総理」が誕生したら、日本はちょっとカッコイイ・・・。


【今日の情報ソース↓】

http://www.lefigaro.fr/international/2008/11/28/01003-20081128ARTFIG00009-taro-asole-premier-ministre-gaffeur-du-japon-.php