秋の夜長、「里山資本主義」を読んだ。
この本は、一年ほど前NHKで何回かのシリーズで放映されたものを本として出版されたものだ。
テレビで見たときにも感銘を受けたが、本を読んでみるとまた違った感銘を受けた。
「里山資本主義」は、これまでのマネー資本主義ではない新しい価値を里山という自然の中に見出そうとする取り組みだ。
金がすべての今の日本で本当にそうなのかと鋭く問いかけている。
特に私たちは3.11の大震災を経験し金だけがすべてでないことに気づかされた。
私たちは、想像を絶する大震災を経験し金では買えないかけがえのないものを再発見した。
それは、これまでまったく見向きもされなかった里山の中の豊かな資源、人と人のつながり、小鳥のさえずり、美味しい湧き水・・・・。
わが町狩留家も見渡してみると本当に静かで山に囲まれ町の中をきれいな川が流れている。湯坂川には、今もサンショウウオが生息している。人口はわずか1400人の小さな町だが、町の中には豊かな資源が眠っている。
その一方で高齢化が進み休耕田が毎年のように増えている。山々は、手入れもされず雑木林になっている。
なぜそんなことが進行していくのかをもう一度問い直す時期に来ているのではなかろうか?
この本は、田舎のよさを再発見し豊かさとは何かを私たちに問いかけている。
課題先進国を救うモデル。
その最先端は、”里山”にあった!!
「里山資本主義」…かつて人間が手に入れてきた休眠資産を再利用することで、原価0円からの経済再生、コミュニティーの復活を果たす現象
ぜひ一読を薦める。
特に20代30代の若い人たちにぜひ読んでもらいたい。
そして自分の人生のこれからのあるべき姿を考えてみてほしい。
目先の利潤ではなく50年先の自分たちの姿を思い浮かべながら。