どうも!ぽん太郎です!今日は、京都で経験した怖い話を紹介したいと思います。怖い話といっても、幽霊系の怖い話ではなく、人間の怖い話です。
僕は生まれも育ちも関東です。関東地方では、大抵の中学校が修学旅行で京都と奈良に行きます。僕の中学も修学旅行で京都と奈良に行きました。修学旅行は2泊3日だったのですが、事件は、班ごとに自由に京都の街を観光できる2日目に起こりました。
私たちの班は、まず、北野天満宮に行き、次に金閣寺に行き、京都駅で昼食をとりました。午後は、清水寺と銀閣寺に行くぞ!ということで、京都駅から東福寺駅を経由し、七条駅に向かいました。そこからバスに乗り、清水寺のふもとである、五条坂のバス停で下車しました。
清水寺は、山のてっぺんにあるのですが、山のてっぺんから五条坂のバス停までは、店がびっしり並んでいます。五条坂のバス停から清水寺に向かう坂を登り始めた直後、Aという店からかわいらしい女性店員の人が、私たちに向かって
「ここの八つ橋、一番安いよ!」
と言ってきました。
そう言うので、値段を見てみると、6個入りで760円でした。ちょうど、お土産に八つ橋を買って帰りたかったので、ここで買おうかと思いましたが、まだ、坂を登り始めた直後で、Aは、1軒目の八つ橋屋さんだったので、この760円という値段が、この女性店員が言うように、本当に一番安いのかがわかりませんでした。だから、僕は、
「ここの店(A)が本当に一番安いかわからないので、ひとまず清水寺に行って、その途中の八つ橋屋を見てみて、本当にこの店が一番安かったら、帰り際にこの店の八つ橋を買いますね」
と言いました。すると、その女性店員が
「帰りは、ここ(A)は、通らないですよ。買うなら、今しかありません!」
こう言ってきました。怪しいなぁーと思ったので、僕は一つだけしか買いませんでしたが、班の他のメンバーは、その女性の言葉を信じ切って、たくさん買っていました。そして、店を出ました。
また坂を登り始めました。しばらく坂を登ると、Bという八つ橋屋さんがありました。念のため、Bの八つ橋の値段を見てみました。すると、なんと6個入りで540円だったのです!これには、驚きました。あのかわいらしいAの女性店員は、真っ赤な嘘をついていたのです。その値段を見て、Aでたくさん買ってしまった班員は落胆していました。僕らが落胆しているのを見て、Bの店員が声をかけてきました。Bの店員はとてもいい人だったので、Bの店員に事情を話しました。すると、Bの店員は、
「それは不運だったね。あそこの店(A)の店員、外見は、あんなに美人なのに、内面は腹黒いんだね。怖い怖い。あ!ちょっと待って!君たちさ、その店(A)で八つ橋買った時、レシートもらったよね?レシートがあれば、返品できるよ!」
そこで、僕たちは気づいたのです!
「レシート、もらってない…」
普通、何か物を買ったら、買い手がレシートはいらないですと言わない限り、レシートは渡します。しかし、私たちは、Aからレシートを渡されなかったし、「レシートいりますか?」とも言われませんでした。これは明らかにおかしいです。
とりあえず、Bを出て、清水寺に向かいました。(Bから清水寺の間にも何軒か八つ橋屋さんはあったが全て6個入りで540円)清水寺に到着し、清水寺を観光しました。Aに詐欺られた私たちは当然、怒っています。「あの店(A)の店員、許せん!みんなであいつを問い詰めよう!」ということで、僕だけでなく、班員全員で怒りを共有して、帰り際にそのAの店に殴り込みました。(帰り、Aは通らないという女性の言葉も嘘だった)
Aには、先ほどのかわいらしい女性店員がまだいました。僕はまず、その女性に向かって
「先ほど、この店で八つ橋を買った者ですが、あなた、この店の八つ橋が一番安いって言いましたよね。上に行ったら、ここより安い八つ橋屋さん、山ほどあるんですが…。なんでそうやって、嘘をつくんですか?」
と言いました。すると、その女性店員が
「ここが一番安いなんて言ってません。中学生相手に嘘つくわけないじゃないですか!あなたたちこそ、嘘をつかないでください」
こう言ってきました。さすがにこの言葉には僕もブチギレて
「いや、嘘ついてんのは、あんただろうが!まぁ、ここでこうやって話し合ってても拉致があかないから、とりあえず、レシートをもらえますか?」
と言いました。レシートを出してもらえれば、返品できる!と思ったのです。すると、その女性店員は、
「うちの店は、レシート出してないんですよ。それがうちの店の決まりなんです。」
と言いました。レシートなしでは、当然、返品もできません。そのあとは、ずっと、僕とその女性店員で、騙した!騙してない!レシート出せ!出さない!返品させろ!返品できない!の口論が続きました。(班員全員でその女性店員を問い詰めるはずが、気づいたら、僕とその女性店員の一対一の口論になっていた)すると、その女性店員が僕に対してこう言い出しました。
「これ以上、しつこく言ってくるんだったら、警察呼びますよ!」
当時、僕は中学生でしたから、警察という言葉を使えば、びびると思ったのでしょう。実際、僕以外の班員はビビっていました。このあたりから、Aに入る前は僕と怒りを共有していたはずの僕以外の班員が、「もういいじゃん、帰ろうよ」という雰囲気を醸し出し始めました。しかし、ここで食い下がるわけにはいきません。相当、腹が立っていた僕は、その女性店員の「警察呼ぶぞ」発言に対して、
「呼べるもんなら呼んでみな!」
と言いました。嘘をついているのは、向こうで、事実を言っているのは、こっちですから、警察を呼ばれても勝てる自信がありました。むしろ、警察を呼んでもらって、解決した方が清々しいとも思いました。
すると、その女性店員は裏手に行き、電話の受話器を片手に取り、電話をかけ始めました。(おそらく、かけるフリ)裏手から戻ってくると、その女性店員は、ふてくされた様子で
「返品してもよい」
と言い出しました。あんだけ頑なに返品できない!と言っていたのに、いきなり、返品できると言い出したのです。中学生の僕がここまで、粘るのは想定外だったのでしょう。
僕は、Aで買った商品をその女性店員に返して、その代金をもらいました。しかし、僕以外の班員は、女性店員の「警察呼ぶぞ」発言にビビったからなのか?返品はしませんでした。これで、口論は終わり、警察が来ることもなく、Aを出ました。
ちなみに、僕たちを騙したAの女性店員はとても美人で、到底、嘘をつくようには、見えませんでした。京都の飲食店でお茶漬けが出てきたら、「さっさと帰れ!」という合図であるというのは、有名な話ですが、この経験をして、改めて京都の人は怖いなと感じました。
そういえば、Bの店員との会話の中で、Bの店員からこんな興味深いことを教えてもらいました。
「お寺とか神社とかの前って、店が並んでいるでしょ?その店は、お寺や神社に近い方からどんどん作られていくから、お寺や神社に近ければ近いほど、古くからある店で、お寺や神社から遠ければ遠いほど、新しい店なんだよ。つまり、お寺や神社に近ければ近いほど信用できる店で、お寺や神社から遠ければ遠いほど信用しちゃいけない店なんだよ。」
たしかに、考えてみればそうです。僕たちを騙したAは、五条坂のバス停を降りて、清水寺へと続く坂道を登り始めた直後にありました。この坂道にある八つ橋屋さんの中でAは、もっとも清水寺から離れたところにあったのです。
のちに、僕らはこの一連の出来事を「八つ橋事件」と名付けました。当時、同じだった班員と会う時は、必ずこの話になって「懐かしいなぁ」となります。
ちなみに、京都に行ったのは、この修学旅行と時が始めてで、この八つ橋事件を除けば、京都は素晴らしい場所だったと記憶しています。修学旅行以来、京都には行ってませんが、また行きたいなと思っています。