「半グレ」 | 石元太一のブログ

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 同じ工場にいた受刑者から、

 

「また関東連合がモデルになっている小説が

 

ありますよ。亡くなった上原美優さんっぽい

 

人物も出てきますし…」と教えてもらったのが

 

この作品。

 

 

 

 

 「半グレ」とは、また随分ストレートな

 

タイトルだ(笑)。

 

まぁ世間的には関東連合や怒羅権は、

 

半グレの代表格みたいになっているからな。

 

だからわかりやすくこのタイトルに

 

したのだろうか。どうなのだろう。

 

 

 さて、肝心の内容のほうだが、隔離される

 

ようになってから早速読んでみると、

 

確かに関東連合がモデルになっているのが

 

すぐにわかった。

 

この作品に登場する“環状連合”が関東連合

 

“比怒羅”が怒羅権に当たるのだろう。

 

作品内で主人公がその環状連合をネットで

 

検索する場面が出てくる。

 

その箇所をちょっと取り上げてみたい。

 

 

 暇を持て余した僕は、前社長の堀が

 

所属していた環状連合という暴走族について

 

調べてみることにした。ニュースではたびたび

 

目にしたことがあるが、バイクを乗り回して

 

いるような漠然とした印象しかない。

 

PCで検索サイトを立ち上げ名称を入れると

 

予測変換でさまざまな言葉が並んだ。

 

 「環状連合 芸能人」

 

 「環状連合 ヤクザ」

 

 「環状連合 メンバー」

 

 「環状連合 リーダー」

 

 「環状連合 逮捕」

 

 「環状連合 殺人」

 

 不穏な言葉ばかりが並んでいて

 

緊張が高まる。

 

環状連合について書いたまとめサイトを

 

開いてみる。

 

 

 半グレ集団“環状連合”はどんな組織なのか?

 

 タレントや薬物絡みの事件で背後にいる

 

組織として名前が挙がることが多い環状連合。

 

そのOBたちが準暴力団組織に

 

認定されたことは記憶に新しいが、

 

その全容はいまだ謎に包まれている。

 

 正に世間の関東連合に対するイメージ通りと

 

いったところか。

 

確かに予測変換ではそういった言葉が

 

並びそうだ(笑)。

 

一方、怒羅権に関する説明はこれ。

 

 

 比怒羅というのは環状連合と同じような

 

半グレグループのひとつで、新宿、池袋、

 

立川、町田などに勢力を広げている。

 

環状連合のメンバーは芸能人や政治家、

 

社長などの子息が多く、芸能や薬物売買、

 

投資、詐欺などをシノギにしているが、

 

比怒羅は中流階級に属するメンバーで

 

構成され、強盗、企業恐喝などの荒っぽい

 

シノギを行っている。

 

 特に過激な新宿比怒羅のメンバーたちは

 

躊躇なく人を刺すことで知られ、

 

裏社会では腫れ物を触るように扱われていた。

 

 

 おうおう、これだけ読むと、関東連合も

 

怒羅権も相当な極悪な集団に

 

見えてくるもんだ(笑)。

 

こえーな、環状連合も比怒羅も(笑)。

 

 ところで、この「半グレ」内では

 

その環状連合と比怒羅が対立する組織として

 

描かれているのだが、確かに関東連合と

 

怒羅権は友好チームだったとはいえ、

 

過去には揉めたこともあるからねー。

 

若い頃なんて互いに血の気が多いでしょ。

 

そりゃささいなことがきっかけで

 

揉めたりもするもんだ。

 

俺自身も若い頃にはクラブでケンカに

 

なったこともあるし。

 

 

 同じ工場にいた受刑者が言っていた

 

「上原美優さんっぽい人物」というのは

 

作中に出てくる“新垣優”という

 

女性のことだろう。

 

 

 栗色の髪の快活そうなユリカとは違い、

 

遠慮気味に黒髪のロングヘアーの頭を下げる。

 

物憂げで浮遊感のある魅力を放っている。

 

どこかで見た顔だと思い、

 

タレントの新垣優だと気付いた。

 

“離島アイドル”という触れ込みで

 

バラエティ番組を中心に活躍している

 

沖縄出身のタレントだ。

 

 

 彼女の友人で“川西ユリカ”という人物も

 

登場するが、こちらは沢尻エリカさんのことを

 

モデルにしているのだろうか。

 

実際にはその二人には何の接点もないが。

 

 

 この作品を教えてくれた受刑者に

 

「(同じく関東連合をモデルにした)

 

 

『キングダム』とその『半グレ』どっちが

 

おもしろかった?」と尋ねたら、

 

「おもしろかったのは『キングダム』、

 

でも不良の世界のことが詳しく書かれて

 

あったのは『半グレ』のほうですかね」と

 

言っていたのだが、関東連合関係者と

 

全く接点がない人が「キングダム」や

 

「半グレ」という作品をそれぞれ読んだ時、

 

一体どのような感想を抱くのか…

 

別に俺は著者ではないが、関心はあるな。

 

あ、そうそう、この作品は

 

「ヤングチャンピオン」(秋田書店)で

 

マンガ化され、連載がスタートしている

 

らしい。しかも、絵を描いているのは

 

あの山本隆一郎さんだ。

 

山本さんの作品の「サムライソルジャー」

 

など、すごくおもしろかったからなー。

 

是非そちらのほうもチェックしてみたいと

 

思う。

 

 

 追伸

 

 作品内で環状連合と比怒羅が代表者を

 

5名ずつ出してタイマン合戦をする

 

“飛鳥山戦争”という抗争事件が

 

出てくるのだが、これは俺が特少に

 

入っている間に起きた練馬連合との

 

抗争事件をモデルにしているのかな。

 

 だとしたら、著者の草下シンヤさんも

 

本当にいろいろと調べてるよなー。

 

 

本山は十数年前に飛鳥山公園で行われた

 

環状連合と比怒羅の全面対決の話をした。

 

今でも飛鳥山戦争として語り継がれている

 

ものだ。この戦争に先立って乙矢や門脇たちは

 

「比怒羅狩り」と称して比怒羅のメンバーを

 

捕まえて頭を五厘刈りにすることを

 

繰り返していた。それに激怒したのが

 

比怒羅の幹部たちで、リーダーの加藤を

 

筆頭に、環状連合のメンバーを襲い、

 

ジャックナイフで刺すという報復行動に出た。

 

 抗争が激化し、収集がつかなくなったため、

 

それぞれから五人ずつ代表者を出し、

 

一対一で戦い、負けたほうがチームを

 

解散するという話になった。

 

 

 

 

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