タバコ業界の映画と言えば「インサイダー 」が思い浮かびます。
タバコ業界について内部告発をするというとてもシリアスで面白い映画です。
何についての内部告発か、それはもちろん、
「タバコは有害であり、依存性があるか」ということ。
「インサイダー 」の主人公は自分を犠牲にして、タバコ業界と戦いました。
今回の映画の主人公は全く逆。
タバコ業界の宣伝マン、正に人々を煙に巻きタバコを売りまくる側。
日本でも最近はタバコのパッケージに大きく警告文が載っていますが、
タバコのパッケージにドクロマークを載せようという議論。
タバコ反対派は、毒を売る業界を大量殺人者と言いタバコ撲滅を目論む、
タバコ業界は、タバコを吸うのは個人の判断によるものだと主張。
これはきっといつまでたっても平行線でしょう。
もはやタバコは無害と言い張ることはできないし、みんな知ってるし、
有害と知っていても吸う人は吸うわけです。
麻薬みたいに即効性が無いところが微妙なとこですね。
なんだって過ぎれば体に良くなかったりしますから。
それこそタバコ業界のすがるところでしょうか…
こういう話で必ず出てくることとして、タバコにドクロマークを付けるのなら、
車や飛行機、さらには高コレステロールのチーズはどうなるって話です。
これは武器商人を描いた映画「ロード・オブ・ウォー 」と一緒ですね。
「スーパーサイズ・ミー 」みたいにマックばかり食べて病気になったら
マックを訴えるようなもんです。
でもタバコ業界側は本気でこれを主張しないといけないわけですね…う~ん…
この主人公はタバコ反対派を納得させるほどの話術を持ってます。
「議論相手を納得させなくても、聴衆を納得させればいい」と
タバコによる被害者の少年をも仲間にできてしまうほどの話術です。
一度そんな話術を持ってみたいものです。
「インサイダー 」のように肩に力を入れて見なければいけない映画ではないし、
「タバコ業界はけしからんっ!!」と憤慨するするような映画でもないです。
そういう仕事もある、「みんなローンのために働いてるんだ」と思って見れます。
肩の力を抜いて、楽しく見られる映画です。
でも意外にも映画のなかでタバコを吸うシーンはありません。
★★★☆☆
タバコよりも女性が恐いってことです…

