マフィアの殺し屋から逃げる父と息子の物語。

逃げるといっても、父親もマフィアです。


仕事一筋で、息子と心から接していなかった父親と

母親と弟を殺され、自分のせいではないかと考える息子の旅。

その少しの間の2人だけの時間の中で

初めて心を通じさせることができた親子の物悲しいお話です。


父親に対し、

「弟のほうが好きだった?」

と聞く息子。

「…そう感じた?」

と聞く父親のシーンは、とても切ないです。

兄弟はどちらも同じように愛していたはずなのに、

息子にそんな気持ちを抱かせてしまっていた父親はとてもショックでしょう。

トム・ハンクスが演じるとどうもいい人に見えてしまいますが、

家庭を持つギャングの寡黙な姿が結構良かったと思います。


この映画はこんな父と息子の物語です。

このトム・ハンクス親子ともう1つ、

トム・ハンクスが父親のように慕うボスとその実の息子の物語もあります。

実の息子よりもトム・ハンクスをかわいがるボスに、

実の息子はトム・ハンクスに対する憎しみを生むわけです。

それもまた悲しい父と息子の話。

しかし、そんな親子でも、やはり実の親子であることには間違いなく

トム・ハンクスよりも息子を助けようとする姿もまた真実でしょう。

そんな話です。


ちなみに、トム・ハンクスを追う刺客がジュード・ロウなんですが、

あまり登場しませんでした。

もう少し登場して欲しかったなあ…と思います。

最後に現れた時のあの顔は何なんだろう…


最後は、とても悲しい結末なんですが、なぜか爽やかな気持ちにもなります。

たぶん息子の気持ちそうなんだと思います。

息子も、行くところがあって良かった。


★★★☆☆


おばさん一家はどうなったんだろう…

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