イギリスのギャングもの、アメリカのギャングものとはちょっと違う。
イギリス映画特有の変な空気が流れてます。
この映画、とにかく主人公がすごい。
あの無表情さ、眉毛の無さ…かなり恐いです。
虎視眈々とナンバー1を狙うギャングにぴったり。
主人公を演じたのはポール・ベタニーという俳優で、この映画が初主演。
すごい雰囲気の持ち主ですね、
他の出演作を見てませんがマッチョなハリウッド俳優には無い線の細さと
不気味な表情がイギリスの俳優っぽいです。
これは僕の思い込みかもしれませんが…
憧れの存在であるギャングのボスに追いつきたいと思い、
ボスを裏切ってついに自分が憧れの立場に、
その後ギャングとしては成功しナンバー1に、
しかし、ボスを裏切った引け目からか、ボスが出所すると知るや動揺。
ボスはもはやギャングにも興味はなく、部下に裏切られたことも許してしまう、
新たな人生を歩みだそうと…
一方、主人公はそんなボスとは正反対に
ギャングとしての地位や後悔に縛られてしまっているという寂しし話です。
「俺は誰なんだ」と自分に問いかける主人公、
かつての仲間に「あなたとボスならあなたを殺す」と言われる主人公、
一体何のために、なにを目指してやってきたのか、
分からなくなってしまったんでしょう…
まあ、雰囲気は悪くはないと思いますが、全体的にもうひとつ…
あまり勢いとかが感じられないし、特に盛り上がりもない。
淡々としてる感じ、主人公が淡々としてるからですかね。
見所はやはり主人公の表情、雰囲気です。
★★☆☆☆
イギリスの新人賞をとったらしいです。

