日本には無い陪審員制度。
もし日本で陪審員制度があったら、という話。
無作為に集められた12人の陪審員たち。
被告は有罪か無罪かについて話し合うわけです。
陪審員制度ってのは、ある意味とても恐い制度で、
陪審員の考え方によって殺人者も無罪になってしまうわけです。
この映画でも、半ば冗談で、
被告が若くてかわいい女性だから無罪って判断した人もいました。
被告が有罪になろうと無罪になろうと関係ないと豪語する人、
かたくなに有罪と主張し続ける人、その反対の人、
有罪か無罪かよりも、議論を楽しみたい人、
実に様々なキャラクターが登場して、
「ああ、こんな人いるいる」って思えるような人ばかりで面白い。
会議室に閉じj込められ、
実際に事件を目撃したわけではないし、
どうしても自分の感情を移入してしまったり、話合いは平行線。
それでも、お互いに言い争う中で事件を分析していく様子が面白い。
進行役の、
「以前被告を有罪にし、極刑が下されたことが忘れられない、
気持ちいいものではない。」
という話は重みがありました。
罪を犯した人にはそれを償う責任がありますが、その人もまた人間。
その人にも家族があり、生きる権利があるわけです。
人が人を裁いていいのかってことです。
それを考えると、なかなか有罪にできないかもしれません。
日本人には陪審員制度は向いていないのかもしれません。
この映画のタイトルも、優しい日本人、ですから。
日本人は、人によってではなく、法によって裁かれたほうがいいんです。
法っていう明確な基準があったほうがいい。
アメリカみたいに、
陪審員の思い一つで殺人者が無罪になったらたまりません…
★★★☆☆
2009年までに日本でも裁判員制度が始まるらいい…

