千両役者

語源は歌舞伎からで、
江戸時代の歌舞伎役者で特に人気を誇り大衆を魅了した者を「千両役者」と表しました。一年に千両を超える給金を稼いだからだとも云われています。
現在ではプロスポーツ選手で抜群の技能で観衆を魅了する者を喩えて「千両役者」と呼びます。


{B6EF2974-9879-4903-9F6E-4FE8808DAC50}

poetic

{C5DC8328-9014-41F5-B4D3-E84797DCA300}

still unbelievable

{4942D9D4-A5E1-4EE9-8643-FC0B70663728}

シアトル・マリナーズ vs マイアミ・マーリンズ


マーリンズのイチローにとって、
マリナーズはメジャーリーグデビューした2001年からニューヨーク・ヤンキースに移籍した2012年の途中まで在籍した、いわゆる古巣です。



実況「43歳のイチローにとって、
セーフコ・フィールドでの最後の打席になるかもしれません」



マリナーズとマーリンズはそれぞれアメリカンリーグ、ナショナルリーグと別のリーグで戦っているため、対戦することは滅多にありません。(次は11年後らしい)
そんなイチローが2014年以来3年ぶりにシアトルに凱旋した3連戦。

シアトルはイチローを大歓迎し、
打席に入るたびにスタンディングオベーション。

シアトルは敵地です。ビジター、アウェイなのです。



{1B369655-BDEC-42BB-9F41-3792DB06F6F9}

そして、最終打席。

なんと、今シーズンの初ホームラン。

狙って打ったホームラン。

{49BCFED7-8B34-4C90-B5EF-11F7490034CC}

イチローが凄い選手ではあるのだが、
こんな脚本はなかなか書けないだろうってぐらいな劇的なホームランだ。
身震いする。
野球の神様は(どこにいるかは別の話として)粋なことを成される。


メジャーリーグ115本目のホームランは、
セーフコ・フィールドでの54本目のホームラン
(対マリナーズでは初めて)。

これで日本プロ野球デビュー2年目1993年から25年連続のホームラン記録となったそうだ。


{38378804-394A-43E0-927F-741477DEAEEA}


打撃コーチのバリー・ボンズの話だと、
バッテイング練習で一番ホームランを打つのはイチローなんだという。ホームラン競争に出たら優勝するだろうど。
しかし、試合ではホームランを狙うバッテイングはしないのがイチローの流儀なのだ。

思い出のシアトルのセーフコ・フィールドでの最後の打席で、ちゃんと狙ってホームランを打っちゃうんだから、凄すぎる。

あまりも美しく詩的な出来事ではないか。


「プロなので、試合に勝てばそれでよいわけではない」みたいなことを言っていたイチローだ。

千両役者ここにあり。