講師として、麗澤大学特別教授の織田邦男先生にご講演頂きました。




織田先生は、防衛大学校卒業後、航空自衛隊にてF4パイロット・航空幕僚幹部防衛部長・航空支援集団(イラク派遣航空部隊指令室)などをお務めになり、現在大学にて教鞭をとられています。

今回の勉強会では、自衛隊と憲法改正についてのご講演をいただきました。
自衛隊の大きな問題として、入隊者の減少もさることながら、退職者が非常に増えているという問題を提起しておりました。
退職者増加の理由として、「自衛隊としての誇り」の不足があげられるといいます。
特に空自においては、空自のパイロットから旅客機の資格を取得して民間の旅客機パイロットになった方が給料は良いが、「国を守る仕事」というやりがいが、自衛隊の誇りとして機能しているのだそうです。しかし、その「誇り」がほころび始めている現状があるといいます。
他国では、軍人にたいする社会的な感謝やその通念が日常に存在していて、日ごろか「軍人としての誇り」を胸に生きているのだといいます。
しかし、日本では、国民の90%は自衛隊の存在を認めているが、憲法学者の60%は未だ認めていないとする意見もあり、有事の際には生命の危機のある最前線に投入される自衛隊が憲法に明記もされず、存在すら認められない中で命を懸けて戦う自衛隊の誇りは担保できるのでしょうか。
早急な憲法改正にて、自衛隊の明記を必要する旨の熱く述べられていました。

〇総会
総会では、神道政治連盟の打田文博会長(小國神社宮司)より、国会議員への要望を頂戴しました。大きな内容として、「自衛隊の憲法明記」と「緊急事態条項の創設」の二点を軸とする憲法改正の実現に向けての速やかな国会発議の要望がありました。



〇まとめ
ロシアによる隣国への侵攻、北朝鮮によるミサイルの発射、中国による領海領空の侵犯など我が国を取り巻く安全保障環境は厳しさを増しています。
自衛隊の憲法明記や、緊急事態条項に限らず、合区の解消や教育など、新たな憲法の在り方が求められています。

憲法改正原案の発議は、衆議院議員100名以上、参議院議員50名以上の賛成によって、憲法改正案の原案が発議され憲法審査会での審査が行われます。そののち、本会議にて総議員の2/3の賛成を以って「国会による憲法改正の発議」となり、国民投票へと移行します。
憲法改正の内容の審議はもとより、その改正プロセスについても広く国民に周知し、憲法改正運動を盛り上げ「国民運動」として展開する必要があります。