2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、現在LNG/天然ガスに完全依存している状態から、合成メタン・バイオメタン・水素等の利用によって、都市ガスのカーボンニュートラル化を進めていく必要があります。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230525/16/ishikawa-akimasa/c5/6e/j/o1080081015289266249.jpg?caw=800)
経済産業省では、第6次エネルギー基本計画において、
「2030年:既存インフラに合成メタンを1%、その他(水素・バイオガス・クレジットでオフセットされたLNGやCCUS等)4%と合わせて、全体の5%をカーボンニュートラル化」
「2050年:合成メタンを90%、その他10%と合わせてガスの完全カーボンニュートラル化」
という目標を掲げています。
合成メタン(e-methane)とは、水素(H2)と二酸化炭素(CO2)から製造するメタン(CH4)です。
e-methaneは再生可能エネルギー等から製造した水素と、回収した二酸化炭素を用いて製造するので、社会全体の二酸化炭素量を増やさないというメリットがあります。
また、現在利用されているLNGの主成分と同じメタンであり、既存の都市ガスのインフラや供給ネットワークをそのまま利用することが出来ます。そのため、あらたなインフラ整備に手間やコストがかかることがありません。
ただ、e-methaneは既存燃料と比べて、水素を作り出すための再生エネルギー電力に加え、二酸化炭素の調達とメタン合成のコストがかかります。そのため、既存燃料との値差を支援するスキームの適用の必要があります。
SAFやe-fuelなどのほかの再生エネルギーの開発と共に、e-methaneの開発にもリソースを割く必要があります。(インターンM)