株式会社ニッスイの代表取締役・社長・CEOの浜田晋吾氏を講師に招いて、「株式会社ニッスイのキセキと皆様におねがいしたいこと」と題してご講演をいただきました。

 

株式会社ニッスイは2022年の12月1日に、日本水産株式会社から株式会社ニッスイに社名を変更しています。経緯としては、水産に限らず”食”の可能性を追求するという理念で社名変更されたそうです。

株式会社ニッスイでは、現在水産にとどまらず新たに(株)アクアプラットフォームをはじめとして食品の流通インフラの確保まで事業を幅広く広げているそうです。

その一方で、R&Dなどにより新たに陸上養殖事業など水産の研究にも力を入れているようです。

 

そんなニッスイの浜田氏は水産・食品界を脅かす問題意識として、水産資源管理の難しさや海洋プラスチック問題を挙げました。

魚を「これだけならとっても大丈夫」だと言う資源量以上に捕獲しすぎると生態系が持続的ではなくなってしまう可能性があります。捕っても大丈夫である資源量をより正確に把握するためにも、捕獲数の明確な報告が必要になってきます。また、その捕獲量を順守させる仕組みもまだまだ甘いと話します。

海洋プラスチック問題については、2050年には世界の海の海洋プラスチック量が魚の漁を超えると言う研究報告も出ています。環境問題や限りある資源の活用問題として海洋プラスチックを出さない取り組みと、出てしまったものを回収する過程が求められています。

 

食事は私たちが生命活動をするうえで欠かせないものです。数十年数百年先まで続く安定した資源のより長期的な視点で見てゆく必要があります。