10月19日、「責任ある積極財政を推進する議員連盟 第12回勉強会が開催されました。
 
今回は、講演をオンライン上で行い議会室のプロジェクターに投影する初の試みが行われました。
講師には前日本銀行副総裁の岩田規久男先生をお招きし、「アベノミクスを完遂せよ」のテーマで講演を行っていただきました。
 
各国が利上げを図る中、日銀の黒田総裁は断固としてゼロ金利・金融緩和政策を継続しています。
ロシアのウクライナ侵略に伴うエネルギーと穀物価格高騰に対し、各国は利上げを図ってインフレ抑制に努めていますが、地政学的リスクと資源(エネルギー・食料)リスクを反映し、必然的に安全資産である米ドル買いが加速しており、我が国は、イギリスのように利上げをしても通貨安を止める程度は小さいと教授は述べておられました。

また、我が国は通貨安であるものの各国と比較してインフレ率は低く、資源(エネルギー・食料)の価格上昇率も低位であることから、仮に利上げすれば更なる需要不足とデフレを引き起こしかねず、今後も金融緩和を続けるべきとのことでした。
 
昨今「利上げすると、政府の利払い費が急増して財政が破綻する」「利上げは、日銀保有国債の価格暴落で日銀が債務超過に陥り円の暴落とハイパーインフレが起きる」といった誤診説が蔓延していることに対しても警鐘を鳴らされておりました。
 
「デフレ完全脱却と規制改革なくして成長なし。成長無くして、分配なく、財政再建も社会保障制度も機能不全に陥る」をまとめに締められたご講演で最も印象的だったのは、MMTとリフレ派はデフレ脱却までは積極財政で一致するも、物価目標2%が達成されると枝分かれするという話でありました。

今は、なるだけ早期の物価上昇2%を実現することを目標にしなければならないと感じました。
(インターンM投稿)