千葉市長の熊谷俊人氏(42)が知事選出馬を検討。3期11年間の実績 | 館山市議会議員「石井としひろ」のブログ

千葉市長の熊谷俊人氏(42)が知事選出馬を検討。3期11年間の実績

【熊谷千葉市長が千葉県知事選出馬へ 「自分の思いは固まりつつある」】
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20200919/k00/00m/010/105000c

 

 

とのことで、私も知事選出馬を期待しています。

 

地方政治家の実績を総合評価するならば、

 

1 人口

2 財政

 

を見るのが妥当だと思います。

 

千葉市の人口は約98万人で順調に増加してきました。ただ、結果はでているとはいえ、これは市長就任前から増加傾向があったので、これを明確に成果とするのは無理があると思います。でも、着実な行政運営で人口を伸ばしてきたのは事実です。

 

 

重要なのが財政であり、これは明確に成果が出ています。

 

ポイントは「将来負担比率」です。

 

これは、単なる借金残高ではなく、将来的に支出が決まっているものも含めた、まさしく将来の負担になる比率です。

 

これは高いほど悪い指標であり、市長就任時点の平成21年は、

 

306%

 

でした。家計に例えると、年収の3倍の借金があるような感じです。ちなみに国の基準だと400%でイエローカードの警告が出ます。

 

それが、令和元年度では、

 

138%

 

と大きく改善しています。

 

 

就任前に決まっていたモノレール延伸計画という不要不急な大型公共事業の凍結、

 

上水道と下水道料金の徴収一本化など、様々な改革を行ってきました。

 

以前は、上水道は千葉県、下水道は千葉市と別々に徴収しており、まさに二重行政。市民も一回の支払いで済むところが二度手間、徴収費用も二度手間だったわけです。

大阪のように都構想をやらなくても、二重行政は解消できるのです。ただ、確かに県や近隣市との調整は大変なようです。

 

 

昨年の台風15号に際しても活躍に目覚ましいものがありました。

 

特に、震災の被害判定では、半壊以上の認定基準を、国に緩和させたのは大きいものがありました。一部損壊だと国からの支援がほとんど受けられなくなりますが、同じ被害でも半壊以上に認定されると様々な支援が受けられるのです。

 

政令指定都市の市長として、リーダーシップを取り、県内各市の市長と連携して国への要望活動を速やかに行ったのは大きな功績です。館山市は千葉県で半壊以上の件数が最多ですが、従前の基準であったならば、一部損壊だらけになっていたわけで、相当の苦境に追い込まれていたと考えるとぞっとします。

 

 

きめ細やかな政策としては、「寡婦のみなし控除」があります。

 

死別と離婚の親の場合は、税金の控除や様々な支援制度があるのですが、「未婚」の場合はありませんでした。どう考えても「差別」であり、ようやく国でも見直しがされてきたわけですが、千葉市では平成21年度から独自に、未婚の一人親でも支援が受けられるようにしました。これが全国に波及し、国でも制度が見直されるきっかけになったわけです。

 

 

・モノレール延伸計画の凍結

・上下水道料金の二重行政を撤廃

・罹災判定基準の改善を国に要望

・寡婦のみなし控除の導入

 

などの例を挙げましたが、こういう政治的に難しそうな案件は、ほっといたら、市職員からは上がってきません。トップの決断が必要な課題なのです。

 

つまり、トップに問われる要素は、難しい案件の「政治決断」なのです。