ペーパレス議会へ向けての検討開始 | 館山市議会議員「石井としひろ」のブログ

ペーパレス議会へ向けての検討開始

6月議会の議会運営委員会(9名)において、ある議員が「議会改革として、ペーパレス化をやりたい」と口火を切って、そこに私もすかさず「是非やるべき」と追随。他の議員たちも、「検討はしよう」という話になり、ペーパレス議会の研究が始まりました。

 

その後の動きは速く、

 

・議長が、講師を招きタブレットセミナーを開催することを企画。

 

・総務委員会(6名)も今後、ペーパレスに取り組んでいる先進自治体への視察を予定。

 

・私を含む有志の議員らで、タブレットを昨年導入した木更津市議会への視察を9月6日に実施。

 

 

そして本日、上記の議長が企画したタブレットセミナーが行われました。議会だけではなく、行政職員(執行部)も受講しました。

 

時間: 午後1時から3時

講師の事業者: 東京インタープレイ(株)

機器: iPad Pro 12.9インチ (A4の紙が見れるくらいのサイズ)

ソフト: サイドブックス(ペーパレス会議システム)

内容: 導入事例の紹介と導入メリットの説明も行ったが、最も時間を割いたのは機器操作。

 

 

機器とソフトは視察を行った木更津市議会と同様です。

 

なお、船橋市議会とも同様です。両市とも、議会と行政(執行部)の両方が導入しています。議会だけ導入している自治体もあるわけですが、両方で導入した方が効率的ですし安上がりだと思います。

 

サイドブックスというソフトを導入している自治体は現在、114あります。全国は1741の自治体がありますが、ここ数年で急速に利用数が拡大しつつあります。いずれは全国津々浦々まで浸透していくのが、時代の流れではないでしょうか。タブレットを導入した自治体の人に話を聞くと、「もう元のように紙で全てやっていた時には戻りたくない」と言うものです。私も導入した後には同じような気持になると思います。

 

 

利点と課題を整理すると以下のようになります。

 

1 利点

●紙が不要となることから資源の節約になり、またコピーの手間がなくなる。

●資料の訂正・追加が、タブレット内で行えることから容易になる。

●タブレットが貸与されていることから、事務局トレーに資料を取りに行く必要もなくなる。

●資料の保管にスペースが不要になる。

●検索により、必要な資料や文章を素早く探すことができる。

●議会のスケジュールと議員の出欠情報を、議員・議会事務局で共有できる。

 

以上のことから、時間・労力・スペース・費用において、大幅に効率化が図られると思います。そして、効率化が図られた結果、議員は調査研究及び議論という本分により多くの時間をさくことが出来るでしょう。

 

2 課題

●スマートフォンやタブレットを利用したことがない人も場合、覚えるのに一定の努力を要する。ゆえに、使用の講習会を行うことと、議員同士で教えあうことも必要だと思う。(ただし、パソコンを覚えることと比べると、かなり楽ではある。木更津市議会では、スマホを利用したことがない議員も使いこなしていた。)

●資料が複数あって同時に見る場合(例、議案書・議案説明資料・質疑通告書等)は、一つのタブレットで同時には見れない。同時に見るには1人に複数台必要であり、木更津市議会でも、議長だけは議長席に3つのタブレットと1台のパソコンを用意していた。

議員1人1人に複数のタブレットを配るのは現実的ではないので、ページ数が多い資料(例、予算書・決算書・議案書)はタブレットで、ページ数が少ない資料(説明資料等)は紙を利用するという対応も考えられる。

(厳密には2つの資料までは1つのタブレットで同時に見れるが、字が小さくなるなど難点がある。)

●タブレットは、短文はともかく、長文の入力に向かない。ゆえに、資料を作成したり、長文のメールを送る時は、パソコンを使った方が速い。現実的には、パソコンで作った資料をタブレットに取り込む作業が必要になる。ただ、さほど大きな手間ではない。

 

なんとかなるということです。

 

ただ、現状においては、あくまで検討しているということであり、導入の方向で決まったということではありません。