Under Siege | Manhattan Beach Video Archives

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いしいるかの観た映画

アマゾンプライム入りしていたが、何故かタイトルが最悪の邦題ではあるものの、もはや人口に膾炙している「沈黙の戦艦」ではなく、オリジナルのタイトルであるUnder Siegeに変わっていた 。
 
それ自体はすごくいいことだと思うし、なんとなく理由を考えるとスティーブン・セガール主演の映画であれば「沈黙のなんちゃら」というように、見ずとも作品としての質がある程度わかってしまうほど評価が低い印象があるため、そもそもの大本である「沈黙の戦艦」を沈黙シリーズ(シリーズいうても設定や登場キャラクターが続きものなのは実は「沈黙の戦艦」と「暴走特急」のケーシー・ライバック2作品だけなのだが)から外すという、英断ではあるものの、側から見れば暴挙に出たのだとしたら面白い。
 
ただし、その事自体はすごく評価できるのだけど、今回通してみて観てみたら、字幕のレベルの低さに唖然とした。
戸田奈津子でもびっくりして腰を抜かすほどの意味不明の誤訳、誤訳のオンパレード。これは英語レベルの低さ、軍事用語に対する知識不足、翻訳者にストーリーの理解が圧倒的に欠けているということもさることながら、日本語そのものを全くわかっていない、日本人とは思えない文盲の輩が字幕を入れているとしか思えないほどの低レベルの映画字幕だった。
 
こんなら字幕なしでリリースしたほうがまだ作品に対するリスペクトがあるような気がする。大塚明夫の吹き替えならなおよし。
 
そんなわけで、ずっと「そこはそう訳しちゃダメだろ」「意味がわからん」「ストーリーを理解しているのか」「作品に対するスポイルが甚だしい」という無言のツッコミを入れながら観ていた。
 
何度も何度も繰り返し観ているストーリーなので、そもそもの台詞の言い回しや意味、ニュアンスや言葉遊びやジョークにいたるまで、大体はわかっているファンにとってはこの字幕で見なきゃならない初見の視聴者が気の毒でならない。
 
2018年9月