狂言師四年目の一月は

怒涛の一カ月でした。


有難い事に年明け七日から役をつけて頂き

2023年の舞台始め。

15日には

能の演目

翁の面箱(めんばこ)

という披き(ひらき)の大役をつけて頂きました。

人生初披きですキラキラ


ちなみに披きとは


能楽師が、ある曲のシテもしくはそれに準ずる役、狂言、囃子などをはじめて演ずること。特定の難曲や大曲についてしか用いない。修行の成果を披露し、一定の技量を持つことを周囲に認めてもらうための興行として扱われることが多い。 披きの場合には番組の曲名右肩に「披キ」と書きくわえられることもある。 


Wikipediaより引用ウインク



狂言の道に入り

それまでいた世界と違う事は

沢山あるのですが。

例えば挨拶だけでも

正座をして手をついて「こんにちは」

と言います。

首ちょこんとさげて

「おざーす」(おはようございますと言ってます笑)

だった世界とはだいぶ違う

(勿論ちゃんとおはようございますと言っている人も

沢山います爆笑)


という演目に参加するにあたり、

昔からのしきたり。

のような物がいくつかあり

初めての事ばかりでとても戸惑いましたアセアセ


まず教えて頂いたのは

翁 という演目は

神事であり

公演の当日、翁に関わる人は

別火(べっか)

をするという事。

何をするのかというと

翁のある日は朝起きたら


女性が作った物は口に入れてはいけない。

女性と会話をしてもならない。


という事です。

火を分ける。で別火です。

天下泰平を願い

何百年前から受け継がれてきた

しきたりです。


うちは奥さんと同じ寝室なので

前日から違う部屋に寝て

朝早く家を出て誰にも会わないようにしました。

そこまでは万全だったのですが、

能楽堂に向かう途中で

朝ご飯を買いにコンビニ寄ろうとしたら

女性の店員さんが目に入ったので思わず

あぶない!!!

と言って、引き返しました。

僕が完全にあぶない人でした 笑


だいぶ写真から離れてしまいましたが

披きをする人は

上の写真のように

披き という熨斗を巻いた

お菓子などを

演目に関わる方の楽屋に

ご挨拶がわりに置かせて頂きます。


お菓子選び

熨斗選び

包装紙を剥がして熨斗を巻き直す

など

こちらも初めてづくしばかり。

ちなみに僕は西武デパートで最中を買いました。

たぶん最中を買ったのも

人生で初めてのような気がします照れ

(最中を工場で女性が作っていたら別火になるんですか?という野暮な事は言わないでくださいね笑爆笑)



初めての披きを

なんとか無事に終えられたので

良きタイミングと思い

ブログの写真を変えました。

見ていただければ一目瞭然ですが

流石に見た目が変わりすぎてるからね笑


本当に怒涛だったのは

披きを終えてからの一週間でした。

一週間に役を五つつけて頂いていたので

お正月返上でこちらの稽古も

並行してやっていました。

そのうち三つは一年以内にやった役でしたが

二つは初役でしたので

常に台詞で頭がパンパンで

夢の中でも台詞を言ってました。

最後の役の演目を終えた時には

嘘みたいですが

急に睡魔に襲われ、

能楽堂の楽屋で寝落ちしそうになりました。

こちらも初めての経験 笑



一月最後の週末には

現代狂言から続く古今狂言会

が熊本県八代市でありました。

狂言師五人とタレントさん三人

計八人で

古典狂言を三つやりました。

タレントさんと言っても

佐藤弘道さん、ドロンズ石本っちゃん、

俳優の大野泰広君は

現代狂言がスタートした15年前から

公演に関わっているので

少ない稽古時間で流石の完成度でした!!

八代市のお客さんもとても楽しんでくれて

改めて

古今狂言会という公演の素晴らしさを感じられました。

また来年も参加できますように星



久しぶりの休日。

なんだか無性におでんを食べたくなり

Googleマップでおでん屋さんを探して

耐熱ビニール袋パンパンに

おでんを買って帰りました。

至福照れ


ブログをリニューアルした事ですし

2023年はもう少し更新したいと思いますウインク

読んでくれている皆さん

いつもありがとうございますお願い

早く以前の生活が戻ってくるといいですね。

もう少し一緒に頑張りましょうキラキラ


あ、ちなみに相方中村とは

毎年年明けには近況報告をし合います。

最近はコント番組の演出をしたようです。

元気そうでしたグッ

コンビで撮った最新の写真です。

20年前だけど爆笑