終幕 | 石原ヨシノブの日記(仮)

終幕

キャラメルボックスのダブルチャレンジ、無事に幕を閉じることが出来ました。
大阪公演、東京公演、劇場へ足をお運び頂いた方々、ありがとうございました。
本当に過酷なチャレンジ。まさに演劇トライアスロンでした(笑)
2時間の作品を2本、同じキャストでいう企画が決まった時点で、ハードな闘いになると思っていたので、体力面での準備はしてきた。なので、毎日ギリギリのところで踏ん張れたような感じ。
1作品の時に100でやっていることを単純に2分割の50、50でやればいい訳じゃない。100、100でやるのは役者として当然。2作品を創ってるから片方に手が回ってないと言われるのは嫌だったので、稽古中、そして稽古後もアクセルは踏みっ放し。
そうなると、犠牲にするところも必要になってくる。事務所の仕事は、ダブルチャレンジの公演に携わっている間は完全NGをお願いした。
キャラメルへの出演に反対していた事務所の社長には、更に申し訳ないことをしてしまった。

本当に大変だったし、色んなものを犠牲にしたけど、出演して良かった。沢山の収穫があった。
劇中、絡みのある人達が信頼出来る役者陣。どんな変化球を投げても受け取ってくれるので、やりたいようにやらせてもらえた。楽しかった。
浩二として、伝次郎として、舞台上で生きることが出来た。あと、イタリア人も(笑)
疲れがピークで、身体が言うことを聞いてくれない時、感情のギアを一気にトップへ上げることで乗り切れたり。。。そういう発見もあった。
その反動で、終演後は疲れで頭がボーッとしてたけど(笑)
毎日、新鮮にやれたなー。毎日、芝居が変わった。相手のアプローチが変われば、こっちのセリフが変わるのは当然で、日々違う芝居になってた。いやー、楽しかった。
やっぱり舞台って、芝居って、楽しいと思えた。共演者を愛おしく思えた。キャラメルボックスを更に大切に思えた。
もっともっと、この集団の力にならなくてはと思った。

そして、観に来て下さるお客さんの大切さも改めて感じた。カーテンコールで、本当に楽しそうに僕達を見て下さってるお客さんの表情を見て泣きそうになった。沢山の笑顔、拍手で報われる。
この公演に参加して良かったと感じる瞬間だった。
また僕達と一緒の時間を、同じ空間を共有したいと思ってもらえるように、キャラメルボックスはもっともっと面白い作品を創っていかなくてはいけない。妥協なんて論外。
役者は、稽古中も劇場に入ってからも作品を面白くする為に闘い続けるのは当然なのである。

またいつか、お逢いしましょう。


イッシー