2018年12月2日:投げ釣りはまったくダメだった話 | たっくう投げ釣りと日々

たっくう投げ釣りと日々

大好きな投げ釣りと、日々の忘備録です。
最近物忘れが激しいのであります。

 

もう四半世紀も前のお話です。

 

そのころ僕は映像制作会社の下請けで、ソフトをコピーし、パッケージングする会社に勤めていました。

 

まだDVDなんてものは影も形もなかったころで、映像ソフトはVHSテープが主流でした。Beta←知ってます?、が絶滅しかけていた頃ですね。

 

あの頃、販売用釣りビデオの仕事をいくつかやらせて貰っていて、今となっては記憶もあやふやなんですが、マスターテープを取りに行ったり、商品を納品に行ったりで、中央区の岳洋社や新大阪にあった釣りサンデーへ、何度か訪問した記憶があります。

 

 

会社には大量に業務用ビデオデッキが設置されていて、たしか一度に70~80本のコピー(ダビング)が可能だったと思います。

 

ただ今と違って映像のコピーには等速の時間が掛かっていました。つまり30分のコンテンツをコピーするには30分の時間が必要で、しかも画質をチェックしながらの仕事なので、注文の多いコンテンツはそれこそイヤになるほど何度も観なきゃいけません。

 

つまり人気商品は、ナレーションを空で言えるくらい何十回と観る羽目になるのに対し、人気のないソフトは初回ロットを納品したらそれっきり。。。。。というわけです。

 

人気の点ではグレ釣りがダントツで、何種類もコンテンツが発売されていた記憶があります。タイトルにもなっている名人が磯に立って丁寧に

釣りを解説していくのですが、それまでまったく釣りをやらなかった同僚と、このビデオに触発されて、何度か一緒に海へ行った憶えがあります。

 

現実はそう甘くありませんけどね(^_^;)

 

アユの友釣りや、もちろんチヌ釣りも人気商品でしたが、シリーズの中に唯一つ、投げ釣りのソフトがあったんです。

 

それがですね、まったく注文が来ない(@_@。。。。。初回ロット以外の追加注文は一度か二度だったと思います。

 

キスやカレイならまだしも、アイナメ釣りがメインの内容でした。

元々「投げる」という行為以外に動きのない釣りです。

投入したらあとは待つ以外にやることがなくて、本当に地味なソフト、、、、という以外、ほかはなーんにも覚えていません。

 

磯の上物釣りは、ウキや撒き餌の流れ、潮の様子など、ビジュアルが映像向きです。魚を掛けても竿がグーっと曲がりますからね、素人でも「何が釣れたんだろう!」ってワクワクします。←グレに決まってんですけどね、グレ釣りのビデオなんだから。

 

それに比べて投げ釣りビデオは、それを見たからって釣りのコツが学べるわけでもないし、それこそ名の知れた名人が出演するものの、その方のどこらへんが名人たり得ているのか、さっぱり分からない。

 

仕掛けの紹介があって、本虫(マムシ)をつけてシューっと投げたら、穂先がカクカク動いて、リールを巻いたらアイナメがついてました、おしまい。。。。

 

実はこの分かりにくさが投げ釣りの、実は最も儚くも面白いところだと個人的には考えていますが、本当に伝わらないですねこれは。

 

さて以上、現在進行形の話ならば、勝手にブログへ書くわけにもいきませんが、僕が勤めていた会社も今や存在しませんし、発行元の出版社も同様です。もはや時効ってことでいいですよね。

 

気を悪くされた方がいたらごめんなさいね。