出張の移動中に稲盛和夫氏の『燃える闘魂』を拝読。  ここで、平成の名経営者、日本経済界の宝ともいうべき稲盛氏(京セラ・JAL名誉会長)について紹介する必要もないでしょう。  


同書にもあるのですが、稲盛氏の経営哲学は隣国である中国においても大きなブ-ムになっているそうですね。 (稲盛の経営哲学を学ぶ)盛和塾が中国に渡り、熱心な信者ともいうべき企業経営者が加速度的に入塾している様子。 北京の大学院(MBAプログラム)においても稲盛氏の経営学を教材に使用し始めたとも・・・・。


「利他の心」、「世のため、人のため」など”徳”をベ-スとした稲盛氏の経営哲学が中国の経済界で浸透していく・・・そうなると中国は”本当に恐るべしの存在”になるように思います。  


下記”経営の原点12箇条”は稲盛哲学が凝縮されたもの。 そして、8番目にある”燃える闘魂”を日本の経営者が失っており、如いては日本社会の活力低下に繋がっているものだと言うのが、今回の稲盛氏の指摘です。


1.  事業の目的、意義を明確にする  

   公明正大で大義名分のある高い目的を立てる。


2.  具体的な目標を立てる

   立てた目標は常に社員を共有する。


3.  強烈に願望を心に抱く

   潜在意識に透徹するほどの強く持続した願望を持つこと。

   地味な仕事を一歩一歩堅実に、弛まぬ努力を続ける。


4.  誰にも負けない努力をする

5.  売上を最大限に伸ばし、経費を最小限に抑える

   入るを量って、出ずるを制する。 利益を追うのではない。 

   利益は後からついてくる。


6.  値決めは経営

   値決めはトップの仕事。 

   お客様も喜び、自分も儲かるポイントは一点である。


7.  経営は強い意志で決める。

   経営には石をもうがつ強い意志が必要。


8.  燃える闘魂

   経営にはいかなる格闘技にも勝る闘争心が必要。


9.  勇気をもって事に当たる

   卑怯な振る舞いがあってはならない。


10. 常に創造的な仕事をする

   今日よりは明日、明日よりは明後日と、

   常に改良改善を絶え間なく続ける。 

   創意工夫を重ねる。


11. 思いやりの心で誠実に

   商いには相手がある。 

   相手を含めて、ハッピ-であること。 皆が喜ぶこと。


12. 常に明るく前向きに、夢と希望を抱いて素直な心で


読書後は喝を入れられた気分。 仕事に対するパッション(情熱)は決して低くはないと思っていましたが、最近は成長よりグッドカンパニ-を目指すことに軸が向き小さく収まってしまっているのではないか・・・・。


これから大きな企業成長を遂げ、社会に(良い意味での)大きなインパクトを与える存在を目指すべきではないか?。 そうするにはもっと燃えなければ・・・・とエネルギ-が上がって参りました。 


来期を展望する時期である年の瀬にぴったりの良書だと思います。 



燃える闘魂/毎日新聞社

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