池袋高齢者暴走事故 衝突時速度は80km/h以上か? | 事件鑑定人のブログ@鑑定人イシバシ

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私が事件鑑定人としてこれまで経験したことを書きます。
特定を避けるため、一部、ぼかしたりフェイクもありますが、概ね実体験です。

池袋で痛ましい事故が起きた。

高齢者の運転するプリウスが10人の歩行者をはね、31歳母と2歳の子供の2名が死亡している。

車の変形などから観察すると、64km/hの速度でのオフセット衝突に近い。

 

ただし、衝突時の速度が64km/h程度というのは早計である。

この事故では約6tあるゴミ収集車を横転させ10m以上滑走させている。

64km/hの衝撃を受けてもなお、そのエネルギーがトラックを滑走させた事に他ならない。

実際の衝突速度は80km/h以上はあった筈だ。

いずれにしても、尋常なスピードではない。

類似事例では、福岡で起きたタクシー暴走事故である。

この事故では、欠陥由来との悪質なデマが拡散された。

裁判の結果、ブレーキとアクセルの踏み違いである事が明らかになっている。

今回も同様に踏み違いと思料されるが、詳細については捜査の進展を待ちたい。

 

とりあえず、今は犠牲になった母子の冥福をお祈りする。

合掌。