一夫多妻制 | 事件鑑定人のブログ@鑑定人イシバシ

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私が事件鑑定人としてこれまで経験したことを書きます。
特定を避けるため、一部、ぼかしたりフェイクもありますが、概ね実体験です。

我が国で一夫多妻が昭和終盤から平成初期まで是認されていた地域がある。
とある漁村地域であるが、男性一人に対して複数の女性が同じ屋根の下で暮らしているのだ。
女のバトルが絶えない様に思えるが、序列が形成されてしまうと、存外・・・・平和とのこと・・・
OLを始めとする女子の序列形成の過程と何ら変わりない。
むしろ、女性の集団化は、家事・育児・現金収入などを分担し合うので効率的という見方もできる。
ちなみに、雌の野良猫は、集団化するが、子育て・餌集めと役割分担が形成されているそうだ。
野生の猿の集団にも同様の傾向が見られ、各々の得意分野で役割が形成される。
女性等が集団化してネットワークを形成するのは、哺乳類の本能かもしれない。
 
一夫多妻は一見すると良いことずくめであり、男も多くの女に仕えられウハウハに思える。
ところが、一夫多妻制の形態が是認された経緯を知ると厳しい地域の現実が見えてきた。
その地域は、波が高く、台風も毎年のように通過する厳しい自然環境にある。
現在では是正されたが、当時はインフラも未整備で、マトモな医療も期待できない。
結果、海に出る男達の命は実にあっけなく喪われていった。
そうした場合、寡婦ができてしまうのであるが、その寡婦を余裕がある妻帯者が引き取った。
複数の女性が一人の男と同じ屋根の下で、暮らすのである。
また、同じ屋根の下で暮らす女性等が集団化することで、冒頭で述べた副次的効果も得られた。

厳しい環境で生きるために、先祖返りしたとの見方もできよう。

この地域の一夫多妻は、生きるための目的合理性に則したものだった。
しかし、目的合理性の前では、当事者の感情は無視される。
当然の如く、男女双方に、伴侶選択の自由はなかったようだ。

嫁が集団化するという事実は、集団からつるし上げを食うこともセットである。

一夫多妻制は、そういった歪みもセットだ。

   

ところで、家庭の歪みは、得てして子供らに相続される。
しかし、この環境で育った子供らが非行に走ったり、グレたりはしなかった。
貞操観念に 「ズレ」 はあるが、その地域で暮らす分には、何ら問題なく成長した。
その名残か、現在でもその地域は不倫に寛容な地域のようである。
芸能人や著名人の不倫報道にも 「わかるぅ~」 と理解を示し、嫌悪する様子はない。
 
私は、我が国で一夫一妻制度が維持されているか疑問と考えている。
というよりも、そもそも我が国で、一夫一妻制度が根付いていたのかすら怪しいとの考えだ。
前職でDNA鑑定を傍目から視ていたが、一夫一妻制では説明できない依頼がてんこ盛り・・・

探偵なり鑑定会社なり、第三者に依頼した時点で、論理的に夫婦関係は破綻している。
また、高齢者の原戸籍などをみても、男と女の紆余曲折が垣間見え、貞操という言葉は浮かばない。

約四半世紀前であるが、企業の幹部クラスは不倫が地位を示すステータスですらあった。

事実、当時の流行歌は、不倫を歌い上げたものが多い。

下掲の曲など、現在ではリリースされる事はなかろう。

 

 

ところで、富や名誉が一部に偏重するのと同様に、色恋も一部に偏重する。
これら格差は、様々な資質の人間が形成する社会である以上、至極当然なことかもしれない。
ちなみに、私は異性を惹きつける才や資質もなく、あぶれる立場である。
しかし、芋焼酎という生涯の友と従順な脳内愛人が複数いるので問題はない。