俳優座劇場プロデュース 音楽劇『母さん』

 

 

観劇した会員の感想を紹介します。

ネタバレを含む場合がありますので、これからこの作品をご覧になる方はご注意ください。

 

 

ゆずるサークル Mさん

前評判の高い劇と聞いていました。その通り生演奏の音楽劇は耳と目と皮膚感覚で楽しめる、全身で感じる劇でした。

なぜか不意に涙がこぼれてしまうハチローのさびしがりで奔放な姿は、小さな子供そのものに見えました。阿部裕さんの声や土居裕子さんの歌も素敵でした。が、父 紅緑役の福沢良一さんのタップダンスと声にくぎづけになりました。福沢さんは「ウルトラマンタロウ」の主題歌やメタルヒーローものの歌を唄っている方と知りました。子供の頃聞いた声の本人様を目の前で拝見したのは初めてで、大興奮しました!今回、サークル内で初観劇した方が2名いて、この劇に出会えて良かったという感想でした。それだけでなく、運営サークルを通して演劇でつながる縁がうれしかったです。

 

ルートサークル Oさん

生演奏と供に、詩人ハチローの歌が響き、なんとも心地良い会場の空気感があった。楽しい時間があっという間にすぎました。桜の花に誘われての一夜でもありました。

会員にご縁を戴いて劇団員の皆様と対面式という、これも私にとっては初体験でありました。時間に追われ準備の中、目の前の団員の一人一人のお顔に接して私の心中はワクワクドキドキでもありました。ハチローという一人の詩人のダイジェストストーリーを観客の一人として観て全身で、温かいものを受けた「時間」を戴きました。ハチローの資料館に足を運びたいと想ったのは私ひとりではないと思えた春の一夜でした。心より感謝致します。

 

花盗人サークル Iさん

今回の「音楽劇 母さん」については、終演直後の実感としてはよかったが、後で思い返すと腑に落ちない作品だったと思う。

観劇をしてすぐは、最後の「ちいさい母のうた」の余韻が残り、母を大切にしたい思いや、母を覚えていたい思いがあった。しかし、今改めて思い返すと「なぜ八郎は、父の紅緑と同じように愛人を作り、息子の忠に母がいない・気まずい・苦しい思いをさせることになったのか?」ということに明確な答えが出ていないことが気になってしまった。実際の八郎の伝記や日記にあたったわけではないため、実際の八郎がそのことについて言及したかどうかはわからないが、今回の劇中ではっきりと触れられなかったことで、八郎への十分な共感ができないでいるのだと思う。

歌や生演奏はとてもよかったが、やはりストーリーや登場人物への共感も観劇体験に大きく影響することがわかった。

今回、運営サークルで会場係をしましたが、とても楽しかった。みなさんあいさつをすれば返してくださるし、背が高いことについて声掛けしてくださる方もいた。やはりこのようなイベントの運営はいろいろな人とお話できて楽しいなと思った。

 

スノードロップサークル Fさん

運営サークル打ち合わせ会や事前学習会報告を聞き、期待の中で迎えた公演でした。

幼い頃から親しんだ数々のサトウハチローの歌が、壮絶な生い立ちの中で生まれたものだったことを知り、改めて、歌詞を読みなおしています。

土居裕子さん、阿部裕さん、外キャストの方々の高い歌唱力を存分に引き出していた生演奏のピアノとバイオリンの音色が素晴らしく、高い照明技術と相まって、素晴らしいお芝居を堪能できました。

 

つくしサークル Mさん

サトウハチローの裏の顔は全く知らなくて驚きましたが、心の奥底に母を慕う気持ちがあったことは作品やかくまきでよくわかりました。

例会の後一週間程『悲しくてやりきれない』と『もずが枯れ木で』のメロディーが私の頭の中をグルグル回っていました。

澄んだ優しいハーモニー、ピアノとバイオリンの生演奏、舞台だからこそ味わえる醍醐味。音楽劇とても良かったです。

これからも会員が増え続けてずうっと演劇がみられるといいなあと思いました。

 

つくしサークル Yさん

素晴らしい内容で、とても良い心地よい時間でした。「お母さん」にもっと甘えたかったのかな?男の人は母親が大好きと聞いたことがあります。佐藤ハチローの感性と才能は父親譲りかな?父を憎みながらも、父親と同じ様な道を歩んでいる自分をなんともやりきれないでいたのかもしれませんね。あの時代を生き抜いた人の生き様を少し覗けたような気がしました。

バイオリンの音色は、歌詞を心の奥深くまで届けてくれる様でした。とても良い時間でした。ありがとうございました。

 

つくしサークル Kさん

サトウハチローの詩と行動とがあまりに違いショッキングでしたが、綺麗な生演奏と歌唱に癒され、上演時間が短く感じられました。ストレートプレイでもミュージカルでもなく、音楽劇で正解だと思いました。

かくまきと、へその緒と写真が入った手文庫のエピソードに、母への想いを感じ胸が熱くなりました。

舞台いっぱいの本物の菜の花のシーンも印象に残りました。

 

つくしサークル Kさん

音楽劇おかあさん とてもよかったです。もう一度みたいです。まさに「総合芸術」エンターテイメントでした。ハチローの心のヒダが丁寧にとてもよく描かれていました。かくまき 長女の誕生 グッと来ました。

 

大根サークル Yさん

舞台いっぱいの役者さん達の堂々とした演技、美しい歌声、組み立てあげられた立派な背景、変化あるきれいな照明と大ホールならではの音楽劇と思いました。

 

つくしサークル Kさん

楽器の演奏・歌唱が素晴らしくて感動しました。サークル会議や仲間増やしなど協力したいと思いますが、遠いのがネック。根分けのできない大人数のサークルですが、みなさん元気にいつまでも仲間でいましょうね。

 

【ひとくち感想】

●劇中の歌は素晴らしかった。特に長崎の鐘は自然と涙が流れてきました。被爆され病床にあった永井隆氏の思いを考察するに涙なくして語れません。カーテンコールのお話付き、こちらこそお礼をいいたい。

●音楽劇ということも良かったです。役者さん全員がすばらしい声と動きで伴奏と共に楽しめました。

●歌が気持ちよく響いていて情景にマッチしていた。ピアノの新垣さんが伴奏しながら歌っている姿が印象的でした。照明も特に菜の花に光がピカピカにあたっていて、母さんとハチローの仲良く草むらで、虫とたわむれている姿に、親子の愛情を感じました。

●サトウハチローの数多い詩を産みだす素となった「春母さん」に感謝し、最後の「ちいさい母のうた」に感動し泣いてしまいました。

●生演奏・照明・舞台装置、良かったです。歌も皆さん素晴らしかったです。音楽劇…納得!搬入した物がこんな所に…とか 菜の花がこんな風に使われたんだ…とか、担当したから感じられたこともあって格別でした。

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