トム・プロジェクト『風を打つ』

 

 

観劇した会員の感想を紹介します。

ネタバレを含む場合がありますので、これからこの作品をご覧になる方はご注意ください。

 

 

キャロルⅡサークル 青葱さん

「水俣の毒は今も生きている、水俣の禍は今も生きている」。作品を観ながら率直にそう感じた。舞台となる杉坂家は公害の原因である企業を訴えた事によって、却ってその企業に生活基盤を依存している住民達から凄絶な嫌がらせを受ける。「被害を訴える事がそんなに悪い事なのか」。水銀中毒という一生消える事の無い苦しみを背負わされた上に、被害を訴えた事を更に咎められるというあり得ない理不尽すら飲み込まなければならない杉坂家の現状。家族の中でさえ感情の齟齬により揺れ動いて行く。自身のやるせない気持ちを不知火湾の魚に投影して語る栄美子の姿はこれまでの苦悩を敢えて表に出さず、かつての穏やかな漁村の暮らしさえ取り戻す事が出来たら、という哀しくも優しい願いに昇華されて表されている、かつて対立し続けた住民達との和解の願いも込めて。今回の舞台は5人の出演者全員が主役に思える程の熱演、セットも昔風の民家を思わせる丹念な作り込み、音楽や照明等の舞台演出も見事で実に完成度の高い作品に仕上がっている。本編が進行する合間の暗転からの孝史の一人語り、かつての穏やかな漁村の暮らしを懐かしむシーンとの対比がとても良かった。今日は女性俳優2人の魅力的な演技にずっと見とれてしまいました。素晴らしい舞台でした。

 

リアンサークル Kさん

「風」とは何だろうと考えながら見ていました。「風」とは、「世の中の大きな流れ」「時代」ということでしょうか。一人ひとりの力では、どうがんばってもどうにもならない「風」でしょうか。この家族が、その「風」に翻弄されながらも、強く手を携えて立ち向かおうとする姿が描かれていました。5人の俳優さんたちの熱演に圧倒されました。最後に音無さんが熱く語る場面の「台本」を、運営サークル会議でみんなで読み合いました。その時は、熊本弁がきつくて意味がよく分からない部分がありましたが、音無さんの熱演では、意味がすーっと入ってきました。すばらしいの一言です。

 

風車サークル Kさん

久しぶりに心に残る舞台だったと思いました。音無美紀子さんと同じ世代として、舞台で見せた主演者としてはりのある声、はつらつとした動きに感動しました。舞台挨拶で今回が110回目の公演で、初演が2019年とのこと、長年演じて来たことによる円熟味を感じました。また、水俣病と言う辛く重いテーマを過去の回想を語りながら、そのことによって、家族が分断された現実を扱い、劇中に笑いやユーモアを入れながら、現代の人にも受け入れやすいように構成された点も良かったと思いました。

 

風車サークル Mさん

昨日、私も深谷で「風を打つ」を観てきました。本や台本など読んでいたのですが、やはり生は迫力が違いますね。最後の栄美子さんの叫び、分断された水俣の人々(含む水俣で死んでいった魚や動物たち生きとし生けるものたち)に、投げかける言葉に思わず涙しました。「ごめんなさい」というあやまりのことばでなく、祈りんことば「おかげさまでありがとう」ということば。「水俣ん好きなもん、きっと戻って来んなあ」に応える人々が、今もなお続いている、家族や地域のいろいろな課題に立ち向かって行けることを願いました。また、新たな課題が押し寄せている今、私も他人事ではなく、「治せるものは」心して「慣れるわけにはいかない」と、改めて思った観劇でした。

 

風車サークル Uさん

音無さんの余裕のある芝居はさすがですね。それと、人間の弱さと強さがみえましたね。

 

風車2サークル Mさん

改めて目の前でことばを聞ける、息づかいがわかる、くしゃくしゃになって泣いている、ということに感動していました。本当に久しぶりだったのです。

 

藤の会サークル Kさん

「水俣病」がテーマと聞き、ほぼ知識はなく重苦しく感じる中で興味を持ち、観劇できるか不安だった。唯一、有名な俳優陣が出演することで、少し気持ちが和らいだ。はじめは、ホームドラマのような和やかな雰囲気だったが、芝居が進むにつれて、「水俣病」がもたらす背景、葛藤など描かれていた。家族一人一人が思いをぶつけ合う場面では、何と表現したらよいか分からないが、胸が苦しく、目頭が熱くなった。実話をもとにしていると言うが、現実はきれい事でなく、複雑で解決しきれない事が多々あったのでは。(家族だからこそ難しいことも?)最後の祭りの場面では、3人の息の合った太鼓に、栄美子の語りと力強さの中に、あたたかさもあり、体全体に響いてきた。(会場全体がステージに集中していた。)家族が一つになり、心の叫びのようなものを感じた。(方言は難しかったが、人や地域の温もりに触れることができた。)そして、自然に拍手を送っていた。上手くまとまらないが、「水俣病」(だけではないが)を過去ではなく現在の問題として、学び、知り、受け止めようと思った。また、ある家族の話で終えてはいけないと。「差別・偏見」もなくならない。人間の醜さを痛感する。表現は、自由でも、風や情に流されることなく、立ち止まって考えてみたい。「自然環境」も頭によぎるが・・・。観劇後、整理しきれないくらいの課題を投げかけてくれた。不安から始まった「風を打つ」だったが、今は、あふれでる感激と感謝の気持ちで、いっぱいになった。これからも、この舞台を通して、俳優・スタッフの熱い思いや感動を全国に届けてほしい。

 

Familieサークル Nさん

事前学習の時からずっと心待ちにしていました。幕が上がる瞬間、「とうとうこの時が来た」と胸が高鳴り、思わず息をのみこみました。舞台が始まると一瞬で物語の世界に引き込まれました。役者の息づかい、言葉の重み、軽快なやり取り・・・目の前の舞台だけでなく、その向こうにある海や暮らし、人々の人生までもが見えるような感覚になりました。水俣病についても(少しだけ)学んだ(知った)上で観たからこそクライマックスでは胸が締めつけられ、涙がこぼれました。怒りや悲しみだけでなく、それでも前を向いて生きようとする強さに心を揺さぶられました。そして何より音無美紀子さんの演技の素晴らしさ、明るく豪快でありながら情に厚く涙もろい、過酷な現実を背負いながらも生きる覚悟や母の強さ、その存在感に圧倒されました。

 

Familieサークル Nさん

「あのバス旅の太川陽介さんの舞台が見られるよ。」と言われて入った演劇鑑賞会。正直、最初はその一言がきっかけでした。でも、事前学習会に行った母の話を聞き、すすめられた本を読んでから観劇したことで、作品の見方が変わりました。背景を知っていたからこそ、一つ一つの場面や、言葉が重く感じられました。観ているうちに、自分もその家族の一員のような気持ちになり、悔しさや怒り、そして前を向こうとする強さに胸が熱くなりました。音無美紀子さんの存在感も印象に残りました。オーラが半端なくすごくて、舞台に立っているだけで空気が変わるように感じました。言葉だけでなく、表情や立ち姿からも、その役の人生が伝わってきました。そして最後のお祭りの場面では、悲しい過去の上で鳴り響く太鼓の音から「それでも生きていく」という強いエネルギーを感じました。この作品を通して「生きる」ことについて考えさせられました。

 

かぶと虫サークル Iさん

今回、初めて演劇鑑賞会に参加しました。水俣病という出来事は知識としては、知っていましたが、実在の家族の物語として舞台で観ると重みが全く違いました。病気以上に周囲の偏見や差別と闘わなければならない家族一人一人の姿が心に残りました。理不尽な状況と孤立した生活環境でも悩み苦しみ、最後に声を上げた姿に胸を打たれました。多分自分にはあんなに信念に満ちた力はないのでは!人が人を理解する事の難しさや大切さは、永遠のテーマではと感じました。又、演者に対する鳴りやまない拍手を聞きながら、演劇とはいいもんだなーと感じた初めての演劇鑑賞会でした。

 

ブルームーンサークル Aさん

水俣病については知っていたが、その実態を芝居を通して知り原因の解らない体調不良と闘い、又社会の不公平さと闘いながら、真実を求める家族の生き方に深く感銘しました。ややもすれば家族の絆がバラバラになりそうな時、暖かい人間愛により各々が成長して、最後は解り合えたのでほっとしました。各々の演者さんの熱演で久々に深い感動を載きました。

 

エーデルワイスサークル TMさん

公害病の水俣病のことは、社会科で学習した程度の認識だった。水俣病の被害者と企業や行政、そして世間との対立が描かれるのかとイメージしていたが、その対立を真正面に取り上げるのではなく、ある被害者親子の軋れきを次第に浮かび上がらせる。公害病の痛みだけでなく、家族の苦悩が伝わってくる。意外な展開だった。やがて理解する家族に希望の光が見えて圧巻だったのが、最後の祭りの場面だった。勇壮な太鼓の音、男勝りの母親栄美子さんの女神のような語りは感動的だった。

 

紫雲サークル Tさん

6時30分ぴったりの開幕、2時間の上演時間中、舞台の人たちの中に私もいるような時間でした。特に座席1列、中央席という最高な観劇時間の中にいました。隣席の方(80歳代)も少し難聴なので喜んでいました。水俣病はマスコミにも報道され人々の話題になっていました。そして病の原因が高度成長期の工場排水のものだったことがわかって、社会問題になったのですが、いつの間にか話題に上がらなくなったのです。あの時から30年も過ぎた今、実話を元にした「風を打つ」に出会えてよかったです。出演者ひとりひとり、あの杉坂家の様子を再現して素晴らしい演技力です。暗転の中で語られた言葉の効果、台詞の中で家族それぞれの思いが伝わってきました。そして昔から変わらない病気への偏見(ハンセン病・原爆・放射能)の中で生き抜いている人々のことを改めて思いました。治らんものには、慣れるしかない。ばってん治せるもんに慣れる訳にはいかんのじゃ、わしらは・・・。この最後の台詞、強く心に残っています。治せるもんは、みんなの力で治さなくてはー。

 

紫雲サークル Aさん

それぞれの立場での家族愛を痛い程感じました。話は変わり、7年前に夫が病死し私は息子と二人の家族ですが、しっかりと家族をやっています。でもこの5人の家族には少々ジェラシーを感じます。

 

ゆづるサークル Mさん

昨年9月の秋まつりからサポーターとして「風を打つ」にかかわってきました。水俣病の原因や病状の経過から患者さんが日常生活上の苦しみの他、社会的困難があったと知りました。当日の観劇会では、2時間の短い時間のなかで家族の歴史が時を超えて胸にせまりました。テレビで拝見したなじみのある俳優さん方で、いつもより舞台と客席の一体感を強く感じました。

 

風車サークル Kさん

家族について考えさせられる素晴らしい作品でした。水俣病と闘いながら、家族愛を強く感じさせられる作品だったと思います。最後の太鼓の演奏は感動しました。

 

ホープサークル Tさん

水俣病で差別や偏見の嵐の中で崩壊した家族が、愛ある対応とそこからの再生を描いた温かく感動的な舞台で、素晴らしかった。また、水俣病の歴史を知る機会になった。

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劇団俳優座『猫、獅子になる』

 

 

観劇した会員の感想を紹介します。

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アルビレオⅡサークル Hさん

良かった。92歳の岩崎加根子の演技力はじめ、役者のパワークオリティーの高さを感じた。舞台も、徐々に聞こえてくる水音はじめ、音響で気持ちがリセットされたり、高まってきたり、約2時間の上演時間があっという間に感じた。

ストーリーは「8050」問題、「引きこもり」問題が、どのように解決されるのか、興味を持って観ていたが、最後、見事に解決された。でも「いじめ」「責任のなすりつけ」は、今後もなくならない。あわれだ。

今回考えさせられたのは、引きこもりになった原因。クラゲ先生が「沢口ロドリゴ君の人生をダメにしたのは、美夜子だ」と誤った未確認情報をもとに責任をなすりつけたことで、自責の念が30年間の引きこもりの引き金になった事。よくあることかもしれない。やはり、猫も獅子も「あわれ」だった。

 

なかまサークル Kさん

八月例会 劇団文化座「母」も十月例会 俳優座劇場プロデュース「夜の来訪者」もすごく良かったが、俳優座「猫、獅子になる」は、私の中では今年一番の舞台であった。
美夜子が引きこもったきっかけは、中学生の時、いじめられていた同級生のR君を救おうとしていたにもかかわらず、演劇部の顧問教師から、実は美夜子が毎日のように迎えに行っていたのはRにとって大変迷惑であったこと、そのことが原因の一つで右手指に大怪我をし、Rは先生になりたいという夢を断念しなければならなくなったと追い詰められ、自分の責任の重さに身動きが取れなくなったことであった。
救いようのない重い理由に、観ている私も打ちひしがれてしまった。出口のない暗闇の中をさまよっているようであった。しかし、年老いた母親が「長いこと娘に縛られた。もう私も逃げたい。」という本音をぶつけたことで、朝美も美夜子も本音をぶつける。本音のぶつけ合いで、心が動き始める。そして、小学校教師になったR・サワグチ君との再会。
この作品は「8050問題」という重いテーマであるが、一筋の光を見ることができた。家に帰ってからも、舞台への感動が収まることがなかった。

 

はとサークル Oさん、Wさん、Iさん

最後までどう展開していくのか集中して見られ良かった。大人(先生)の一言が子どもの心を深く傷つけてしまう怖さを知ってよかったと思う。8050問題が理解しにくかった。岩崎さん、凄いです。久しぶりに三人(サークルの)で観られてよかったです。

 

かぶと虫サークル Tさん

何回も何十回も上演されていますので、安心して鑑賞しました。今回の作品は、複雑な構成ながら、脚本や演出によって場面転換や役どころがスムーズに入ってきました。高い演技力のある役者さんたちの俳優座ならではの充実した作品となっています。

 

かぶと虫サークル Tさん

始まる前に水音が流れて、それも劇の一部なのに、BGMと思って、しゃべっている方が多くてちょっと残念だった。美夜子の家族、ドリームランド劇団、美夜子の中学校時代と同じステージでスポットライトを切り換えることで、効果的に場面に集中して観ることができた。「獅子」は何だったのかなと思っていたけれど、宮沢賢治の社会への批判だったのだろうか。

 

ローズカクテルサークル Hさん

くらげ先生の言葉をそのまま受け取った私は、ロドリゴが出て来た時に、右手はどうなっていると思ってしまった。教育者の言葉は恐ろしいものにもなるのだと思わされた。

 

ローズカクテルサークル Hさん

あっという間の二時間。一家族の話を中心に、色々な物語がつめ込まれていた心温まる作品だった。8050問題がテーマだということだったが、そこにはいじめ・差別・不登校・教育等、いろいろな社会問題が絡み合っていた。特に演劇部顧問クラゲ先生の美夜子へ対する心許ない言葉は酷かった。このパワハラがきっかけで、美夜子は不登校になってしまった。しかし劇中後半に於いては、まさかまさかの展開となった。あのロドリゴが、小学校の先生になって登場するとは・・・。しかし、ラストは絶対にハッピーエンドになってほしいと強く願望していた私は、大いに納得して高揚する心の喜びに浸りながら感動していた。
重たいテーマにも関わらず、宮沢賢治の童話『猫の事務所』を上演するという話を上手く絡めながら、随所に戯曲家の遊び心やサービス精神が散りばめられていた舞台だった。そして改めて、やっぱり芝居は脚本なのだなと思った。俳優陣も迫力ある演技と安定感のある自然な演技で、つい引き込まれてしまった。また、岬野夫婦(美夜子の妹)の軽妙な台詞の掛け合いにほっこりとさせられた。ちなみに中心人物である蒲田美夜子という名前は、かま猫(童話の主人公)のミヤーコ(猫の泣き声)との事。
舞台最後の獅子の台詞は『みんな—かわいそうです。かわいそうです。かわいそう』でしたが、その後に、私はひと言だけ加えたいと思います。『でも素晴らしい』と。

 

キャロルⅡサークル 青葱さん

身につまされる作品だった。「8050問題」は私にとっても無縁ではないので。
ひきこもりを始めるのは美夜子、中学の演劇部活動にのめり込み過ぎたが故に周囲との軋轢が生まれ、居場所を失い、生きる希望も失った。ロドリゴの将来を台無しにしたと思い込んだまま心を閉ざし続け、美夜子は次第に家族からも「困った」存在となり、自分自身が「猫の事務所」のかま猫の様に疎まれて行く。
しかし本当に将来を台無しにしたのは美夜子の方で、クラゲ先生の心無い嘘によって美夜子の心に消える事の無い毒を植え付けられてしまったのだった。
ただ、こういった事は言われた側の反応次第で、誰もが必ずしも美夜子の様に傷つかなければならない、という訳ではない。「かま猫」役を当時イジメを受けていたロドリゴにこだわり過ぎて、苛立ったクラゲ先生の言葉に演劇を愛し過ぎた美夜子が純情無垢に反応してしまった結果だろう。
物語は「ひきこもり」を単純に被害者として扱ってはいない。妹の朝美が美夜子のひきこもりに対して、「姉のせいで私は両親からろくに構って貰えなかった」と不満を顕にするシーンがある。私は観ていてこのシーンが現れる事をむしろ期待していた。ひきこもりの子供の為に親が精一杯ケアしようとするのは自然な感情。と同時に一見問題を抱えていない様に見える他の子供からすれば、「私の事は心配じゃないの?」と感じるのも自然な感情だろう。この点も兄弟姉妹間の心情に見られる普遍的なテーマに触れられている様な脚本の奥深さを感じた。
物語終盤、獅子の代役として出演する上演先の学校の教師が実はあのロドリゴだった、という展開はさすがに偶然が過ぎると私は思った。それでも結末を希望の持てる前向きな形にする、という意味ではあるべき姿だったのかも知れない。観客に暗い顔をして帰らせるのが上演の目的ではない筈だから。何より美夜子に立ち直りのキッカケを与える為に、ロドリゴという「獅子」の登場は欠かせないものだったのだ。
本作はエンターテインメントとしての舞台の中に「8050問題」のリアリティ、それだけででない実生活のリアリティをいかに盛り込むかに注力された作品だと思った。そのバランスがとてもうまく取れている様に思えた。簡素ながらもより立体的に表現が出来る様工夫された舞台設定も良かったと思う。
終幕後、自然と拍手する手が動きました。素晴らしい作品に出会えて感謝です。
朝美の夫である彰仁の役どころが膠着状態の続く展開の中で安定剤の様に好感が持てました。「カレー臭」良きです。

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俳優座劇場プロデュース『夜の来訪者』

 

 

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広瀬のほとりサークル Sさん

第二次世界大戦の終戦直後にイギリスで発表され、大好評を博した作品の日本版ということで時代背景と原作の重みを感じながら鑑賞させてもらった。
痛烈な社会風刺劇である。「些細な理由で解雇された女性が世の中を転々とし、遂には身ごもり、生活に疲れ果て将来を悲観して自殺に追い込まれる」という悲惨な運命を辿る。女性には解雇した経営者の家族全員が関わっていた…。
経営者の豪華な暮らしの日常に、突然、警部を名乗る「夜の来訪者」は、家族一人一人が女性の不幸を増幅していく経緯を明らかにしていくのだが、この時代背景から考えれば「経営者」あるいは「経営者一族」は社会の支配階級であり搾取する側で、一方の悲惨な運命を辿る女性は搾取される「労働者」の象徴として描かれている。
原作者J・P・プリーストリィは、物語の背景となった時代に対独戦争でナチスに断固として降伏を拒んだ名相チャーチルと国民人気を二分したと言われる。搾取され続ける大衆の味方として人間本来の価値には差別がないと訴え続けた硬骨の人である。
「夜の来訪者」は作品の中では正体不明の人物だが、ここにも作者の鋭い社会風刺がある。警部…警察権力こそ支配階級のポチ(犬)として大衆を抑圧する実行者であった。経営者一家を告発することなど決してしない。…だからこの告発はあり得ない。ならば正義を行うのは誰か…。作者は観る者に問いかけているのである。

 

広瀬のほとりサークル Kさん

舞台はずいぶん前に見ていましたが今回また新たな気持ちでみて戦前が舞台になっているけれど、今の私たちに投げかけられていると感じました。緊迫する海外で演じてきた柴田さんが、体を通して伝えてくれたものがありました。

 

彩の会サークル Sさん

警部の追求が、従業員を不当解雇するパワハラ親父から始まって、お得意様という立場を利用したカスハラ娘、二股をかけて捨てる婚約者、話をよく聞かずに最後の望みを断ち切る母親、会社のお金を横領する息子、と、とんでもない家族でした。昭和初期の財閥界隈は、こんなだったのでしょうね。
影山警部が倉持家全員の悪行を暴いたところで終わるのかと思ったら、影山が警察官ではないことがわかってびっくり。そう言えば、警察手帳を見せてないなぁ、確かに写真を見せるのも1人ずつだったしと、「罠」同様、また騙されました。
反省する/しないの2種類の人間に別れてました。まぁ、私の廻りでも、反省しない人はなかなかしないですからね。
最後の方は、影山は何者なんだと思っていたら、事件の報告が後から追いかけてきて、一足先に思い知らせに来た神様かなにかなんでしょうか。非常に面白い作品でした。

 

広瀬のほとりサークル Mさん

期待通りの素晴らしい舞台に感銘を受けました。ミステリーとして非常によくできた作品でした。娘の婚約者が警部の挙動の問題点を解いていく場面は、確かにそうだなあ、と納得してしまいました。それが最後に、あっと驚く展開で急転していく流れは圧巻です。
推理劇として楽しめるだけでなく、「人間はひとりでは、ひとつの家族だけでは生きていけない」という警部の台詞が心に残りました。また俳優さんの演技の魅力を堪能できました。自殺した女性の怨念を背景に倉持家の面々に迫っていく警部の迫力ある演技と倉持家の方々の軽薄さの対比が際立っていて、舞台に吸い込まれていきました。
この作品は古い時代に書かれたものですが、今の世界と日本の問題を鋭く突いています。隣人への思いやりが当たり前の世の中になってほしいという気持ちを後押ししてもらい、元気づけられました。

 

広瀬のほとりサークル Kさん

前橋労演で昔、鈴木瑞穂さん主演の舞台を見ているはずだが全く覚えていなかった。そのため、事前知識なしの状態での観劇となり、舞台に引き込まれ、楽しめました。休憩なしというのも緊張が途切れなくてよかったと思います。
娘の婚約祝いの夜に、不穏な雰囲気を持った影山警部と名乗る男が家族と婚約者の行いを追求する。消毒液を飲んで苦しみながら自殺した若い女性の運命に関わっていた事を一人ひとり順番に告げられる。娘と息子はわが身の行いを反省するが、婚約者と大人たちは自分を正当化し、反省の色が見えない。そして、事件はなかった、影山という警部も偽物だと親と婚約者が安心しかけたところに、女性の自殺者が出た、警察も来るとの電話が来て一気に緊張が広がる。これは観ている私も同じで背筋が寒くなった。
果たして死んだ女は影山警部が言っていた女なのか?この後来る警官は影山警部なのか?そして、影山警部はなぜ事件を先に知っていたのか?さらに影山警部とは人間だったのか?神なのか?
「人間はひとりでは、一つの家族だけでは生きていけないのです。」とは、人は関わった人すべてに責任がある、ということだというがかなり重たいものが残りました。

 

なかまⅡサークル Sさん

役者さんのセリフの迫力に圧倒され、「あらすじ」にちゃんと書いてあるのに、警部が帰った後が本番(?)という流れに驚き、最後の最後でいったい警部は何者?という謎が残り、本当にびっくりさせられっぱなしの1時間45分でした。

 

彩の会サークル Kさん

娘の婚約者を招いての楽しそうな一家の集いの夜、急に現れた警部という男性によって、変化する家族一人ひとりの心境に、はらはらしながら、緊張感が高まる。
7人の出演者それぞれの優れた演技が私たちを魅了する。目が離せない展開に心を奪われてしまう。ある女性の死に関して、家族全員に次々と質問が及び舞台には不穏な空気が漲る。婚約者の鋭い感で気づいた警部への疑いによって、また主人の問い合わせによる死者はいないとの確認により一気に家族の心に安堵が見られたが、その後の夜更けの電話が恐ろしい!これぞ夜の来訪者か?あの警部は一体何者だったのか?今も私の心に残るミステリーの余韻は、いつまで渦巻いて続くことやらと思われる。

 

ブルーベリーサークル Hさん

とても面白いミステリーでした。ハラハラ、ドキドキ あっという間の1時間45分でした。
みんな、それぞれ人との関わりの中で生きている。一人の女性、身ごもりながらもなぜ自殺してしまったのか。本当に残念です。
今の時代もこんなことがあるのではないか?!ふと思いました。せめて自分の回りの人々との関わりのなかで助け合い助けてもらい、楽しく生きていきたいと思いました。

 

コスモスサークル Sさん

ストーリーが面白かったので最後まで集中して観ることができた。セリフも聞き取りやすくて俳優さんたち、すごいなと思いました。
搬出をしましたが、大きくて豪華なセットが組み立てられている仕組みがわかって、感心するばかりでした。とても良かったです。

 

彩の会サークル Uさん

以前に何回か観たが今回が一番良かったと思います。場所と皆さんの熱気があった事が私には新鮮に感じたものと思われます。

 

ブルーベリーサークル Oさん

舞台のセットの豪華さに驚きました。長い間上演されてきた作品は、やはりいろいろ考えさせられるものがあります。誰でもどこかで知らずに誰かを傷つけているかもしれないと、少し怖くなりました。

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劇団文化座『母』

 

 

観劇した会員の感想を紹介します。

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スノードロップサークル Fさん

さすが、佐々木愛さん!!! 鈴木光江さんの「おりき」の熱演を思い出しました。自身が幼少時、秋田の叔父に育てられた経験を持つ愛さんは、秋田弁をとても自然に話し、人なつこい笑顔と高笑いで、小林多喜二の「母・小林セキ」のたくましさ、おおらかさ、明るさを見事に表現されました。そして、その明るさ故に多喜二を虐殺された悲しみがどれだけのものだったのかを伝えてくれました。
多喜二が亡くなってから教会に通うようになったセキが、マリア様と心通わせ救われたことを、願わずにはいられません。文化座には往年のファンが多く、伊勢崎でも「文化座が大好き」と老紳士がパンフレットとTシャツを購入されました。佐々木愛さんの熱演で母の無償の愛を思い出し「28年前に亡くなった母の夢を久しぶりに見たよ!」と仲間が嬉しそうに話してくれました。80歳の愛さんからのメッセージ通り、沢山の元気をいただきました。そして、小林多喜二の小説を改めて読んでみたくなりました。

 

5月に乾杯サークル Iさん

昔、前橋労演で前進座の『母』を観ました。セキは、いまむらいずみでした。何年か前、映画で『母』を見ました。寺島しのぶがセキを演じていました。今回は佐々木愛がセキを演じる文化座の『母』。
多喜二の母のエピソードでは、多喜二の亡骸を前にして、「ほれっ!多喜二!もう一度立って見せねか!みんなのために、もう一度立って見せねか!」という場面がよく知られていますが、今回の劇では私はそれよりも強く心を揺さぶられたところがありました。
それは多喜二が投獄されたとき、差し入れをあれこれ数えていた中で、最後に言った「字を覚えねば」というセリフ。この一言が稲妻のように私を打ちました。留置所の彼に想いを伝える唯一の手段が言葉です。多喜二も母の言葉を待っていたはずです。
これは野口英世の母シカの手紙と同じだと思いました。生涯文字など書く機会がなかったシカがたどたどしく綴ったあの手紙は何度読み返しても涙が出ます。
膨大なセリフの一つ一つをていねいに観客に届け、観客の心を揺さぶることができる舞台女優、佐々木愛さん、これからも私たちに文化座らしい劇を届けてほしいと思いました。

 

キャロルサークル Iさん

今回とにかく佐々木愛さんの全てに感心しました。大きなよく通る声、このまま一人芝居するのではと勘違いさせられるかの様な信じられない長台詞、82歳とは本当にびっくりしました。その母はひたすら明るく、誰に対しても偏見を持たず優しく接する人で特にタミという多喜二が連れてきた女性にはどんな態度を取られてもずっと変わらない優しさでした。多喜二のことはイメージで極貧に育ち反社会的な活動してたでしたが、高等商業学校卒の銀行員とはこちらも驚きでした。弟や姉、妹への愛情もすごく、特に弟へ高価なバイオリンを買ったのはかなりのエピソードでした。周りを放って置けない気遣いの延長にいろいろな社会的な活動があり、それが時代と社会の激変と大きなすれ違いを生じ悲劇になったのだと思いました。その原点はやはり母セキの明るさと優しさなのだと。
今回、明るく、優しい母親像を見たことで自分の亡くなったやはり明るく、誰に対しても分け隔てなく接した母の遺品整理の時、揺さぶられた感情を改めて思い出しました。

 

MoMoとんぼサークル Tさん

「多喜二―!」と大きな声で叫ぶ迫力ある演技には感動しました。
佐々木愛さんは、ご高齢と聞きましたが、健康に留意し末永く頑張って下さい。

 

ウィステリアサークル Kさん

佐々木愛さんの秋田弁による素朴で優しい語り口が心に沁み、全体を包み込むようでした。膨大なセリフを自然に演じる姿から、女優生活60年の重みが伝わってきました。重い話を想像していましたが、母セキの優しさに満ちた家庭が多喜二の信念の原点にあると感じました。投獄後の「字を覚えたい。多喜二に手紙を書いてやりたい」という言葉には、母の深い愛情と悲しみが滲んでいました。「小説を書いて殺されるなんて…」というセリフも胸を打ち、二度とあのような時代に戻してはならないと強く思いました。シンプルな舞台美術が役者の演技をより引き立てていました。

 

苜蓿サークル Kさん

1月と8月、小樽には二度訪れたことがあります。降りしきる雪に埋もれた夜の小樽運河を歩き、翌日の柔らかな日差しの中、雪を踏みしめながら市立文学館を訪れ、小林多喜二による水彩画、母セキ肖像画(冨樫正雄・油彩)、数々の書簡、『戰旗』をはじめとする様々な文学雑誌などなど、たくさんの展示資料に時の経つのを忘れました。小樽商科大学の近くにある真夏の旭展望台から小樽港と市街地を見下ろしながら小林多喜二文学碑を訪れました。本を見開きにした造形の碑には、多喜二のレリーフ像、豊多摩刑務所獄中から村上籌子に宛てた手紙の一節レリーフ、北洋の漁業労働者の逞しいブロンズ像頭部がはめ込まれていました。
そんな旅の景色を縁先に腰を下ろした多喜二の母セキの言葉に重ね合わせていました。馬橇に揺られ、囲炉裏の火に足をあぶった嫁入り、長男多喜郎の病死、小樽の小さなパン屋、築港工事のタコ、潮見台小学校と合同運動会…「だからね、母さん、貧乏人のいない世の中ばつくりたいと、心の底から思って、おれは小説を書いている」…貧乏だけれども、とにかく、互いを思いやり、明るく楽しく暮らす家族。無残にも虐殺される多喜二と知っているから、一人ひとりの優しさが、そして大らかな心で多喜二を見守り、明治・大正・昭和を生き抜いた母セキが切なかったです。セキが、「これはイエスさまにしか見せないつもりでいた」という言葉を思い出します。

 

MoMoとんぼサークル Kさん

文化座さんの舞台は、スタッフ、キャストの方々の一致団結が観客席にも伝わり毎回ひきこまれながら楽しめています。
佐々木愛さん!まだ々主演として舞台で輝きつづけて欲しいと思います。「母」の強き愛♡そして、家族のあたたかさをうけとることができた例会でした。ありがとうございました。そして、これからもず~とすばらしい舞台をたのしみにしています。

 

リゲルⅡサークル Aさん

貧しく苦しい中でも、明るく助け合って生きる家族、そして母の子に掛ける深い愛、又、子が親を思う心に感動し、自分も劇中の一員の様な気分で拝見していました。
又、佐々木愛さんの60年という長い時を掛けて達成した大きな包容力、極め抜いたすばらしい演技に心打たれ、何日か余韻が残りました。すばらしい感動をありがとうございました。

 

ウィステリアサークル Mさん

これまで私は良く分かっていなかった多喜二とタミの関わりがよく理解できた芝居でした。そんなタミに対する母セキの対応の思いやり深い寛容さにほっとさせられました。人が人を思いやり共生していくという多喜二が願った理想を地でいく母セキでした。
人が人を思いやり共生していく社会を望んでいた多喜二のまえに立ちはだかったのは天皇制と軍国主義でした。治安維持法違反で逮捕され特高警察の手によって虐殺された小林多喜二の死のニュースは瞬きまに世界をかけめぐり、多喜二の死後、上海の魯迅たちは遺族のための義援金募金活動を行ったということを以前「魯迅の愛した内山書店」(本庄豊著)で知ったときのことを思い浮かべました。当時「蟹工船」は中国で翻訳出版され、演劇の盛んな上海で上演されていました。新たな戦前をつくり出させない思いを強くした公演でした。

 

ウィズサークル Oさん

多喜二が、この様な明るい家族の一員として育ったことは知りませんでした。このお芝居を観るまでは。私が想い浮かべる彼は真摯な眼差しで世の不条理を見つめ、作品に向かう姿だけでした。貧乏な家に生まれ、幼くして嫁いだセキ。時には厳しくもありながら、その大きな慈愛に満ちた思いは家族だけでなく、タミやタコ部屋の人夫にも。それはどこから生まれたものなのか?また育くまれたものなのか?その作品ゆえ、地下生活を余儀なくされた多喜二を支えるために上京したセキ。その彼女に襲い掛かった多喜二の死という耐えがたい悲しみと苦難。天国に召された夫末松・多喜二、そしてセキ、いま三人で何を話し合っているのやら……。

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東京芸術座『おんやりょう』

 

 

観劇した会員の感想を紹介します。

ネタバレを含む場合がありますので、これからこの作品をご覧になる方はご注意ください。

 

 

IMHサークル Hさん

日々の生活を送る中で、仕事をすることのやりがい、仕事への想いの違いを劇の中で感じました。お互いの意見は誤っていないのに対立がある。いろいろな所で日々ある事を、この短時間で考えさせられました。
認知機能の低下に気づきながら、どうにも出来ないもどかしさの元消防団員の小林さん。仕事と家庭に悩んでいる佐伯さん。この短い時間の中で多くの伏線があり、ひとつひとつ今の時代に問題となっている課題だと思います。
難しい問題を劇の中に入れながら、笑いのたえない、観劇後に楽しかったと気持ちが楽になる、そんな演劇でした。

 

シュークリームサークル Sさん

消防署の中に救急と消防が同じ事務所(部屋)の中に居ることに驚きました。
私は消防士の資格を持っていますが、改めて消防と救急の本来の仕事が良く理解出来ました。消防は、火災を防ぐための普段の仕事があり、その予防に当たることがまず大事なことであり、又、救急はケガの人や急病の人を病院まで搬送する、両者とも同じ命を守ることは一緒だと思いますが、仕事の中身は大きく違うと思います。その中で相手の気持ちを理解しつつ、仕事に励む姿が良く描かれていたと思います。

 

ゆづるサークル Kさん

「119」を呼べば助けてくれる、何とかなると思って、いつも頼りにしている。これまで自分の交通事故、義父の急変、実母が自宅で息をしていなかったとき、子供が熱性ケイレンをおこしたとき等々、今まで何回もお世話になってきた。「おんやりょう」を観て、一人ひとりの隊員さんの日常に焦点を当てて、ひとつの物語を作り上げられた群像劇に、心が震えた。
セリフや仕草から喜怒哀楽の表現がわかりやすく、隊員さんたちの個性が光る、味のある内容だった。救急車要請から病院に到着するまで、「おんやりょう」というひとつになる力が結集していると知った。それをしっかり心に受け止め(私は医療関係者)引き継いで仕事をしていきたい。

 

ゆづるサークル Tさん

開演から終演まで、あっという間の時間でした。ラストシーンは私たちがいろいろと想像をめぐらせる終わり方で、少しもの足りなさを感じました。カーテンコールのおんやりょうの声の迫力に圧倒されつつ、もっともっと聞いていたいと思いました。

 

ホープサークル Iさん

同じ消防署の消防士と救命士の間でも、人助けをする時には個々に感情を持つ人間なので、衝突するところが興味深かった。

 

IMHサークル Hさん

専門用語を早口で正確に言えることが、「ウンウン」とうなづきながら感動してしまいました。事前学習がすばらしいですね。

 

花散里サークル Yさん

消防と救急救命は「人の命を助ける」という、目指す方向は同じなのに、アプローチのしかた等が異なっているため衝突してしまう、そんなふうに見えました。それぞれの登場人物が置かれている状況でもがき苦しみ、衝突しながらも相手を理解していくのが伝わってきました。また、それぞれの人が少しでも成長したいと思っているのがすごいなとも思いました。私も組織の中で仕事をしています。職種は違いますがとても似ていると感じました。幕間なしの1時間35分があっという間でした。

 

シュークリームサークル Aさん

消防署に消防士、救命士、消防団員の方々がおられることを知りました。消防と救命の方々それぞれ立場も異なることもありながら、前に向かって挑む。私共の日常にも多少起こり得ると感じました。

 

ローマンホリデーサークル Cさん

本当に消防署で生活しているような感じで、芝居を見るというより、一緒にそこにいるような気がした。木やり唄が素晴らしくて鳥肌がたってしまった。2回も聞けて良かった。

 

ドリームガールサークル Hさん

とある地方の消防署が私には、地方都市と思い込んでしまい、私の育った町内に歩いて一分ぐらいの所に消防署が有り、そんなイメージでいました。まさか兼業農家を営む第一中隊長と救命士の農業談義から始まるとは思っていませんでした。(学習不足ごめんなさい)私も年金だけでは暮らしていけない為、米作り、夏はトウモロコシ・オクラ、秋冬は春菊と、働きづめです。中隊長さんの農業にかける想いはよくわかります。元消防団員の小林さんが行方不明になり、消防署に戻ってきてからの会話、もしかしたら明日は我が身と考えさせられました。井口さんと佐伯さんの結婚に対するズレが、ちょっと気になりました。木遣り唄の迫力たるや私の体中にガーンと言葉では言い表せない、いろいろな事を感じた「おんやりょう」でした。

 

リアンサークル Kさん

何でも無い平凡な消防署の一日を切り取っただけの内容。しかし、その中には、人間関係の軋轢、女性の職場環境、男女共生、仕事の役割・責任の問題、等々。働いていれば誰もが思い当たる様々な問題が、ぎっしりと詰め込まれていました。どなたも思い当たる節があったのではないでしょうか。みなさん、いろいろな問題があってもバランスをとりながら、日常をこなしているのです。結論がでなかったのが秀逸。正しい答えはないのです。アンコールのすばらしい「木遣り歌」を聴いて、あれこれ考えていた気持ちが、すっきりと一つにまとまりました。すばらしい作品をありがとうございました。

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劇団民藝『篠田三郎・樫山文枝  文学の夕べ』

 

 

観劇した会員の感想を紹介します。

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花盗人サークル Oさん

松本清張の朗読劇シリーズと同じだろうと思っていました。目をつぶって静かに朗読を聴こうと思っていましたが、ふと目を開けて舞台を見たらお二人とも体を揺らしながら読んでいる姿を観ました。単に朗読がうまいのではなく、主人公の気持ちになって読んでいるから伝わるのだとわかりました。また「夜の辛夷」は、毎週楽しみに見ているNHK大河ドラマ・べらぼうの吉原話と重なりました。

 

大根サークル Kさん

テレビしか見た事がなかったお二人でしたが、歳を思わせない話し方、朗読だったと思いました。生で見られて良かったです。

 

つくしサークル Kさん

ジェンダー平等の欠片もない時代。女の幸せは男次第だったのですね。今でもあまり考えの変わらない人がいるのも事実。聞き慣れない言葉が出てきて漢字を思い浮かべるのですが?でもだんだんお二人の語り口に引き込まれていきました。歴史を知ることにもなるので、原作を読もうと思います。

 

つくしサークル Yさん

山桜と辛夷。まさに今この季節。読まれている情景が自然と入ってきました。そして、なにより、本当にお二人の朗読の声が心地よく、作品の世界に引き込まれていました。「人の情」情景が次々と現れては消え、観客の一人ひとりがそれぞれに思い描きながら自分が描いた作品の世界を楽しんだのではないでしょうか?お二人の朗読の声が、時には子守唄のように聞こえ、少しの間意識不明にもなりましたが、中抜けしても十分楽しませていただきました。ありがとうございました。追伸、篠田三郎さんが、どうやって、あの様に素敵に歳を重ねられたか、インタビューの時ず~っと考えていた私です。

 

大根→ずずしろサークル Nさん

本は読んでいませんが内容はなんとなく…篠田さん樫山さんで雰囲気が違って両作品とも引き込まれました。スマホのコール音は残念でした。

 

すずしろサークル Yさん

「山桜」原作通りの進め方で、野江の人生の哀歌がまるでスクリーンに写し出されている様で、涙が溢れました。静かな語りですが、しっかり伝わってきて物語が理解できました。原作者の人となり繊細な表現力に心打つ。
「夜の辛夷」周五郎は全集を持っていたので、それなりにわかったつもりでしたが、お滝の心の襞模様が強さと儚さの表現はさすが周五郎作です。語り部の樫山文枝さんの声(女性の声)の低音部がやや聞き取りづらく感じるのは小生が高齢の為か。

 

エーデルワイスサークル Mさん

お二人の朗読、とても素晴らしかったです。情景がありありと浮かび、主人公の心情が迫ってくるようでした。

 

つくしサークル Aさん

長年篠田さんのファンでいらっしゃる方も沢山だったであろう中、インタビューの大役を仰せつかり申し訳ない気持ちでした。お美しくて直視できませんでした。「山桜」という名作が篠田さんの素敵な声で私の中には映像で見えました。二部構成の醍醐味なのでしょうか、樫山さんの声もまた「夜の辛夷」を苦しいほど鮮明に映像化させるため、もう一度一部に戻りたいとさえ思ってしまいました(笑)
素敵な時間をありがとうございました。

 

大根サークル Hさん

お二人ともすばらしい表現力の朗読でした。聞きやすいはっきりとした発声で想像力をふくらませてもらいました。
「山桜」山桜の美しさや枝ぶりや野江さんの心持ち、手塚やその母のやさしさを受け止められました。
「夜の辛夷」まず樫山さんの容姿・動作の美しさを感じました。岡場所の女たちの遠慮のない荒々しい言葉や雰囲気の表現力も良かったです。お滝の強い生き方、心配りもわかりました。

 

ルートサークル Yさん

朗読を聴くのは本を読むのに似ています。自分の頭の中に映像が広がります。異なるのは聴くか読むかの違いです。でも最大の違いは一人かそうでないかだと思います。読んでもらうということはその人とのコミュニケーションを生み出すことになります。私たちは篠田さん、樫山さんの語り口、息づかいにも感動を覚えたはずです。一人ではありません。子どもが幼い頃、絵本をたくさん読んであげました。その時我が子も今の自分と同じ気持ちであったなら嬉しいと思っています。

 

ルートサークル Hさん

知名度の高い篠田さんと樫山さんの朗読は想像以上に素晴らしいものでした。「山桜」では山里に咲く薄いピンクの花の香が感じられました。野江の、人を身分で差別しない、しっかりとした考え深さが、最後には、花開ぎ、行動となっていく様子に、共感してしまいました。
また「夜の辛夷」では、樫山さんの朗読が、人に応じて声の高低や強さが変わり、間のとり方も絶妙で、お芝居を観ているような感覚でした。二つの文学作品が芸術作品になったように思います。幸薄かった二人の女性にも、明るい兆しが見え、優しい穏やかな気持ちで、帰宅できました。今まで、藤沢周平や山本周五郎の作品を読んだことがなかったので、他の作品も読んでみたくなりました。

 

エーデルワイスサークル Aさん

ほんのり明るいスポットライトの中に、ソファーと椅子と花がひと枝浮かび上がる。そこはもう、一つの舞台空間だった。ソファーにそっと座り、そこから始まる優しい語り口調の「山桜」。時折難しい言葉に戸惑いながらも、いつの間にが物語の世界に入り込んでいた。今回の出し物は「朗読」ということで、マイクを使うからどこの席でもお話は聞こえるだろうという程度で鑑賞会に臨んだが、照明も音響も素晴らしく、期待以上のものを感じながら、聴くことをができた。特に「山桜」はまさに桜満開の今の季節にぴったりであった。「夜の辛夷」は、朗読というより一つのお芝居を観ているようであった。会話部分では、人物になりきっている感じで、声色を変えたり、感情を込めたり、まるで人物が舞台にいて演技をしているかの様であった。篠田三郎さん、樫山文枝さん、そしてスタッフの皆さん、楽しい時間をありがとうございました。

 

大根サークル Fさん

さすがに俳優さんの朗読で聴いていて頭の中で場面が描かれてきます。素人では棒読みで場面まで浮かんでこないと思います。

 

ひまわりサークル Aさん

情景が頭の中に浮かび、お話しに引き込まれ、あっという間に時間が過ぎました。

 

ひとくち感想

  • お二人のしっとりとした語り口から紡ぎ出される情景が最高でした。
  • 本庄で観て来ました。樫山文枝さんの身体に何人が入ってるの?と思うほど、話芸の凄さに引き込まれました。
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劇団NLT『ミュージカル O.G.Ⅱ』

 

 

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藤の会サークル Kさん

何事にも新しく、速さが求められ、古くて、のんびりしていると追いやられてしまいそうな昨今。気分が滅入りそうな時、今回の「O.G.Ⅱ」、期待が膨らむ。

一度は脚光を浴びながら、落ちぶれ、別れてしまった2人。再会しても老いて廃れてと不幸が続くと思いきや、コミカルでテンポよい掛け合いと歌で互いの友情や絆も描かれつつ、一気に引き込まれていった。

そして、2人のステージ。見事な変貌ぶりで、さすがベテラン俳優と感じたが、歌やダンスが素晴らしいのは勿論のこと、2人が苦労しながらも積み重ねてきた内面から溢れ出す魅力が伝わってきた。「しみ、しわ」という歌詞が老いというより、人生の勲章であるように心に沁みた。舞台ではあるが、2人の笑顔と元気な歌声を全国に響き渡らせてほしいと思うほどだった。きっと応援歌のようにそっと、背中を押された観客も多かったのでは…。会場もはじめはぎこちなかった手拍子。徐々に盛り上がり、鑑賞会ならではの皆で感動を共有する瞬間(一体感?)を味わうことができた。寒い日が続いているが、心身ともにホットする一日の締めくくりとなった。また、2人のように輝けないが、人生という山あり谷ありのステージを楽しんでみようと思った。

マネージャー役の俳優さんー舞台への興味や盛り上げに貢献。主役2人と観客とのパイプ役を担っていた。脇役(失礼…)としての存在感や個性が輝いていた(裏方にも携わっていた)

 

ミニーサークル Tさん

新しく入会した60代後半の人たちが異口同音に「楽しかった」と言ってくれました。夫の死、自分の病、染み、皺…と歌われた老い。どれも他人事ではない。でも2人で歌うことが幸せだと気づき、復活を歌う。OG当事者の私たちへの応援歌(劇)と思われました。『O.G.』を観ていない私たちにも十分楽しめたステージでした。ステージに現れた旺さんのスタイルの良さ、大きなスリットから見える阿知波さんの脚にドキドキ。金森さんの流れるピアノ、コミカルな話術の池田さん。十分に楽しませていただきました。当然のように何年か後に『O.G.Ⅲ』が観られるのでは?と期待しています。

 

ブルームーンサークル Mさん

華やかな社会に身を置いて二人が社会の変化に翻弄され別々の人生を歩いて来たが、年老いて昔を忘れられず、夢を追って再び巡り合って互に必要な人だと自覚しあって、新しい夢に向かって若さを取り戻して立上がる姿に感動を覚えて涙が止まりませんでした。演技うまく、年老いていく人生を良く表現され、自分の事のように胸がつまった良い作品であった。ありがとう!(O.G.Ⅲもあるかな)

 

エスポワールサークル Kさん

コロナ前の2人の活躍、舞台を見ておりますが、まさにコロナに翻弄されて、人生の荒波をのりこえてきた2人の今を、今の生きざまを見ているようでした。

それなりに年を重ねてきたお2人の歌声がすばらしかったです。旺さんのすきとおった声の迫力に圧倒されましたし、また阿知波さんの重み、深みのある声に心惹かれました。

今後のお2人の活躍といいますか、10後の2人、20年後の2人はどうなるの?という興味が湧きました。是非とも年老いた2人の人生をまた見せていただきたいと思います。

 

ローズマリーサークル Nさん

「O.G.Ⅱ」、初回拝見してから久しぶりでした。前回の内容がうすれて来たので、今回は前列という事もあり、しっかりと見ていました。

9年振りにカズちゃんは日本へ、スミちゃんは熱海でミラクルを…。2人の出会いとカズちゃんの病気発見。無事復活したカズちゃん、スミちゃんは、カズちゃんの誘いによりホテルのディナーショー。2人の息の合ったすばらしい歌声を再び聴くことができ、スリットの入った色気ある衣装に目のやり場に困るぐらい迫力があり、とてもステキでした。そして、「化粧」の曲はいやに自分にはまりました。化粧という題になっていますが、自分の声で生きて行くんだよというメッセージの裏側に、自分らしく生きて行けば良いんだよというメッセージがあった様に受け取れました。

 

ひとくち感想

  • 芝居とショー仕立てで楽しく観劇できました。手拍子やコール&レスポンスの練習など、ちょっぴり参加型なところも楽しかったです。
  • 2人の歌唱力!最後は客席と一体となり、声に勇気付けられました。
  • 照明・スクリーン・舞台作り、なかなか見応えがあった。ピアノの生演奏も迫力があった。2人のやりとり、歌も迫力があり素敵だった。
  • おふたりともすてきですね。歌も上手だし、さすがプロという感じでした。ふたりのための芝居という感じで、とっても楽しめました。
  • 「O.G.Ⅱ」楽しませてもらえた観劇でした。まさにオールドガールそのものの私に元気を与えてくれました。ミュージカルの観劇は日々の疲れを吹き払って明日からまた頑張るぞとエナジーをもらいました。
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劇団朋友『あん』

 

 

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ローズカクテルサークル Hさん

舞台が始まり、謎の老婆の声が聞こえてきた。原作を読みストーリーは知っていたが、正に私のイメージした吉井徳江さんの声であった。なんて可愛いく優しい声なのだろうか。声でもってその人の歩んだ人生が分かるようだ。そのおかげで舞台が一層リアルに感じ、いつの間にか舞台に集中していた。また、劇中、朗読される詩(塔和子さん)もひとことひとことが耳から心に吸い込まれていった。

どら焼きの『あん』作りを通して、二人は知ることとなる。やがて互いに理解を深めていき、そして各々が新たな希望を持ち始めた。そこには、差別も偏見もなかった・・・。

重たいテーマの作品であったが、徳江さんの明るさや笑顔に救われた。しかしまた、それがとてもやるせなく切なかった。生きることの悲しみや喜び、そして生きることの意味を考えさせられ、優しくて温かい舞台であった。また、制作関係者・役者の作品に掛ける思いも感じた。

御多分にもれず私も、二人の作ったどら焼きを食べてみたいと思った。もちろん、店長が新しく作る『塩どら焼き』も。そして、もう少しこの『あん』と付き合っていこうと私は考えている。台本を読んでみたいし、映画も観てみたい。今後しばらくの間、どら焼きを見るたびに『あん』という作品を、思い出すのであろう。

 

タマちゃんサークル Tさん

「あん」は、今年一番楽しみにしていた作品です。徳江さんと店長さんの交流をどのように表現するのかと思いながら見ていました。徳江さんに反発していた店長さんも、自分の過去を吐露し、2人の間が深まっていくのが分かりました。

間々に入るナレーション(詩の朗読)が、心にしみ入る声でした。資料として詩のプリントがあったら、家で読めるかなとも思いました。

事前学習会の時、夏川さんが「桜」を使った終り方を楽しみにと話していました。あの桜の花びらは、徳江さんの愛を表しているのかなと考えました。店長さんやお店やワカナちゃん、のらねこにも平等に降り注いでいる無償の愛だったのかと思いました。

対面式の時、「レッドアンブレラ・ブラックアンブレラ…」と自己紹介していて何で傘なのかと思っていたら、梅雨の季節の場面で、色とりどりの傘がメルヘンチックに登場して、「これか!」と思いました。雨の効果音を使わなくても、傘の動きで表現しているのだと感じました。

 

ウィステリアサークル Kさん

「あん」をとおしてハンセン病の、国の政策によって元患者の方の生きて来た過酷な人生や、今も残る偏見の中で優しく強く生きてきた事を舞台を通して多くの方に知ってもらうことが出来たことはとても良かったと思います。

徳江さん役の方は声がかわいらしく役のイメージにぴったりで、ひき込まれました。白いブラウスとサクラが舞い散るシーンは泣いてしまいました。もう一度見たい作品です。

 

アルビレオⅡサークル Hさん

過酷な、というか、理不尽にも自由を奪われた主人公。本来なら、社会への怒りや抵抗で、精神はヒネまがってしまうであろうはずなのに... あまりに、おだやかで、愛情深く、しかも一般社会からの偏見にも、客観的に受容している、あるいは、理解をしめしているその姿、「あんこ」作りを生かして、その社会にある意味仇討ちでなく恩返し、している、聖人に近いものを感じました。

 

イフサークル Kさん

映画をみて感動したので演劇ではどのように展開するのか興味がありました。搬入を手伝った時、道具がたくさんあり凄いなと思いました。役者の演技が素晴らしく感動しました。当時の人達が、ハンセン病に対する誤解でたくさんの人が苦しんできたかなと思うと残念でなりません。今の時代もSNSのデマ中傷で苦しんでいる人もたくさんいます。真実をみる目を私達は作りあげていきたいと思います。

 

アルビレオⅡサークル Hさん

最後の場面、時は冬で落葉のシーンがいい感じと思ったが、搬出の手伝いで舞台上に散った葉(?)をみたら、ピンクの桜の花ビラだった(!!)あっあー。ポスターのサクラだ。勘違い!?

 

ローズカクテルサークル Aさん

コロナ禍を経験したから以前より自由のありがたみが分かってきていたので徳江がワカナに「あなたは私の希望」と言った言葉にジーンとしました。ワカナが白いブラウスをもっと早くにプレゼントできていたらと泣くところも二人が出会えて良かったと思いました。

 

ミニーサークル Tさん

ステージの広さに対して舞台装置が小さく感じられ、淋しさを感じてしまいました。また、あん作りにかける徳江さんの思いが舞台では伝わりずらいですね。(映画では、鍋のようすが映しだされたりでおいしそうだったので…)塔さんの詩も劇のなかで、どう味わったらいいかと迷いました。それでも、戦後も隔離され、差別され続けた方たちの思いを「あん」という作品にし、物語を作り、映画にし、そして演劇にして下さった方たちに感謝したいです。

 

MOMOとんぼサークル Kさん

制作者の元気な若い岸さんから他会場で一度も「携帯電話」が鳴りださなかったので、ぜひ今回も「ゼロ」を目指しておねがいします‼とメッセージが投げかけられました(プレッシャー)が、残念。暗転?時に『ピッ!』と一音聞こえちゃった~(カナ)

 

タマちゃんサークル Aさん

社会の矛盾にスポットをあてた舞台。ナレーションが良かった。

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劇団東演『獅子の見た夢』

 

 

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エーデルワイスサークル Tさん

戦時中の物資も少なく、愛する家族などとも離ればなれになり、日常生活や自由が奪われた時代。劇団員のそれぞれの事情や法制で思うように演劇を進められないという暗く悲しい時代の様子が、シンプルな舞台や台詞から伝わってきて、つらい気持ちになりました。自分はこの時代に生きていたら、信念を貫くことができたのか、考えさせられました。思うように演劇をできない時代の中、妥協せざるを得ないが、そんな時代だからこそ、情熱的に取り組もうとするさくら隊の皆さんに感動しました。戦時中ではないが、自由な社会を築いていると言えるのか考えさせられました。

 

彩の会サークル Kさん

待望の幕開け直後に、時の若い名優丸山定夫の骨壺を大切に抱いて帰京した演出家八田元夫たちの胸の内を察するに余りある重苦しい空気が伝わってきた。

ただただ、良い芝居を演じたい熱意溢れる真面目な演劇人たちは、戦争時代の大きな影響に抗うこともできず、厳しい統制下で、自由な活動が出来ない。我慢と努力の日々の苦痛の様子が舞台に展開する。それでも「芝居がしたい!」という一途な思いに心打たれる。

無抵抗で善良な人々を、老いも若きも差別なく、命の危険に巻き込む戦争の恐ろしさは計り知れないものだ。まして破壊力絶大な原爆の犠牲になった人々とともに桜隊員たちの無念さが胸に痛い。

現在もロシア侵攻のウクライナ戦争、イスラエルとイランの争いなど、悲惨な状況に日々脅えながら、衣食住のすべてを失い、家族の安否も定かでないような戦禍を被る人々が続出している。人間はなぜ争うのか、なぜ戦争が止められないのか、もどかしさを感じながらの鑑賞であった。

多くの問題が提起されたこのステージから持ち切れぬほどのお土産を心に、平和の幸せさ大切さの思いを一層強くした。多くの困難を乗り越えて演劇活動を今につないでくれた人々の情熱を、出演者たちから感じ、幕引きの見事な獅子舞の鮮やかさに見て取ることができた。

原作にも演出にも熱意を感じ、出演者たちの熱演にも大きな拍手を送りたい。

 

カサブランカサークル Kさん

はじめに幕が上がり笑顔で出て来た仲間達が、広島への原爆投下によって亡くなられた事が暗示され、生き残った二人によってその事実が語られます。私は、30年余り、広島・長崎の被爆者の手記の朗読劇をサークルの仲間と語りついできました。だからその情景も想像でき、他人事とは思えませんでした。そして戦時下で芝居をやり続ける情熱と現実との軋轢。今年からシニア劇団に参加した自分にとっては、立ち稽古の場面は、今現在の自分を見るようでした。芝居は、その役の感情になって動く、それが観客の感情にひびき、反響して舞台ができる。我が劇団の演出家も全く同じ事を言います。ラストの獅子の舞は圧巻でした。すばらしい舞台ありがとうございました。

 

キャロルサークル Yさん

戦禍に生きた演劇人たちが、いかに芝居に情熱的に真摯に向き合っていたのかがものすごく良く分かりました。人間一生一大事の時は、ほんとうに正直にしたいと思うことを思い切ってやるという言葉は、私の胸に迫るものがあり、苦楽座(さくら隊)の人々の気持ちを代弁しているようでもありました。

今、平和で自由でもある時代に生きている私の残りの人生を、演劇を観て学び楽しみ正直に生きていけたらと思いました。

 

ひとくち感想

・戦中を生きた演劇人の生き様をよく表現していて感動しました。劇中の文のやり取りがやがて劇団が広島に行くことになり、夫が残されてしまった場面がつらかったです。

 

・一言で現在の平和の有難さを実感しました。戦時下でおけいこの最中も、空襲警報が鳴り中断する中、お芝居への情熱は人一倍で、本当に命がけで、現在の演劇の基礎を築いてくれたのだと思いました。

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劇団前進座『松本清張朗読劇』〈駅路・砂の器〉

 

 

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リアンサークル Mさん

「砂の器」は以前から好きな作品で、小説を読んだり、映画やドラマを見たことがありますが、朗読劇は初めてなので楽しみにしていました。

目を閉じて聞いていると、たった三人なのに、何人もの人がいるように演じ分けられていて、その場面が自分の頭の中に浮かび、とても味わい深く感動しました。

辛い生い立ちからの悲しい選択ですね。きっと観た一人ひとりの心の中に朗読劇ならではの、それぞれの「砂の器」が感じられたと思います。

「駅路」はドラマ化もされているとのことですが、小説も読んだことも無く初めて出会う作品でした。何故、いなくなったのかを探るミステリーに引き込まれました。

人生の駅路で、それまでを振り返ったとき、家族のために自分を犠牲にしてたと思うことはあっても、その平凡な暮らしの中で与えられた喜びもたくさんあったと思います。奥さんに多少のお金だけ残せば、失踪してもいいと考えていた所、お金のために殺されてしまうという、なんとも残念な人生ですね。

私は、演劇を観たり、旅行に行ったり、この平凡な人生を目いっぱい楽しもうと思いました。

 

リアンサークル Hさん

朗読劇で役者さんは動きませんでしたが、お顔を見ると役によって表情が別物でした、(無意識に行っているのかもしれませんが)その場その場で役になりきっていると思うと、役者さんのすごみを感じました。通常の劇でも一人何役もこなしていますが、衣装替えをしたり時間を空けたりして登場します。ですが、朗読劇では効果音の後に一瞬で別の役に入り込んでおられ本当にすごいと感じました。

また、役柄に応じて表現が違うのはもちろんですが、場面展開の時の平板な語りも素晴らしかったです。効果音と場面説明の語りだけで場面が変わり情景が浮かんできました。一つのセットで展開視する演劇もありますが、朗読だけで映画のように日本中の場面を見せてくださったこと驚きです。

砂の器は映画で観たことが有りそれとオーバーラップして、親子がお遍路の衣装で荒れた海岸を歩く姿が自然に浮かんできました。

朗読劇は今回で二回目ですが、その感動は全く褪せることがなく今回も感動いたしました。

 

はなみずきサークル Nさん

ミステリー・サスペンス等はあまり好きではないので、松本清張の本は読んだことはありませんでした。しかも今回朗読劇で、映像も無く自分が内容に入っていけるのか心配でした。ちょっとでも聞き逃がすと展開がわからなくなってしまいますし。でも、その心配は無用でした。三人で朗読しているとは思えない、それぞれの人物像の声。まるで舞台で演じているかのように引き込まれていきました。

自分の頭の中に色々な場面を想像していく楽しさも知り、朗読劇に魅了されました。

 

ウィステリアサークル Mさん

愛人だけには心をさらけ出せる主人公と、正直さに情を感じる女性。二人だけの関係に妹を利用させた結果、金と欲との絡む悲劇の結末…。作者の愛憎の描写が秀逸ですね。

清張に経験があるとは思えないのですが?

 

リゲルⅡサークル Hさん

想像力を膨らませながら聞けることが良いところかなと思いました。俳優さんが何役も演じられることの凄さを感じました。

 

ひまわりサークル Aさん

朗読劇は、初めてでした。俳優さんの声と共に背景が頭に浮かび自由に感じることが出来ました。本を読んでからか、観てから読むか、どちらがいいかと思いました。とても良かったです。

年に一回朗読劇でもいいね。と言う声もありました。映画とは違い生は俳優さんの息づかいも感じられ気持ちが入ります。

 

Tomoサークル さん

30分の[駅路]はなんとか集中できた。初めての朗読劇の観賞だったので[砂の器]70分は、自信がなかったが、だんだん惹きつけられ演者に失礼ないように真剣に聞きました。

テレビドラマではない自分で聞いて映像を作るので物語の核心がよくわかったような気がした。観客も洗錬されないといけないんだなと思った。朗読を「鑑賞する」というのは、レベルが高いと思った。

 

ひまわりサークル Oさん

大変よかった。すばらしかった。

 

リゲルⅡサークル Sさん

三人の朗読ではなく朗読劇。過酷な差別を受けながら故郷を追われても緒方拳扮する三木巡査の温かい心遣い、白い制服が目に焼きつき印象に残った映像。全く別物と思いつつ想像力を駆使しました。砂の器のエッセンスを肌で感じました。道具による背景がなかったことが余計に想像力を駆り立てました。迫力があって思わず演者の顔に見入っていました。次回の機会を楽しみにしています。

 

ブルーベリーサークル Hさん

とても良かったです。また松本清張の本を読み直したいと思いました。年一回の朗読劇あっても良いと思います。

 

れいんぼうサークル Tさん

朗読劇は昨年に続き二度目です。昨年も良かったですが、今年もとても良かったです。役者さんの技術がとても高く聞きながら場面を想像することが楽しかった。

 

リゲルサークル Mさん

楽しみにしていた松本清張の「砂の器」は、何十年前か映画で見て以来です。一人で何役も演じ素晴らしかったです。

 

彩の会サークル Mさん

松本清張朗読劇は前回も素晴らしかったので、今回も楽しみにしていました。

「砂の器」は映画で観たのですが、朗読劇だと、また違った感じで楽しめました。

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