平面バッフル実験工房 -Open Baffle Test Lab- -4ページ目

平面バッフル実験工房 -Open Baffle Test Lab-

平面バッフルとフルレンジスピーカーが大好き。いい音めざして試行錯誤

 平面バッフルをやっていると、宿命的に低音との戦いが続くことになる。

 その1つの対策としてサブウーハーを加える方法があるので、私も10年くらい前にメインシステムにビクターのSX-DW7を加えて3D方式で使っていた。ただサブウーハーを入れると確かに重低音は出るのだが、どうも低音の解像度が悪くなる感じがして最近はほとんど使っていなかった。

 ちなみにSX-DW7はとてもすばらしいサブウーハーで、ヤマハなどのAV用のものとは比べようもなく、同様の方向性を狙っただろうフォステクスの20cm密閉型よりも解像度が高いと思う。なので、SX-DW7のせいではなくウーハーまたは部屋との相性の問題かなと思っていた。

 

 ところが、ある日。

 私が師と仰ぐ村瀬さんが久々にうちのシステムを聴きにきてくれたとき、「もう少し重低音が出るといいけど、このサブウーハーは使えないの?」と一言。「使えますけど、どうも解像度が悪くなる感じがして・・・」と私。「じゃ、試してみよう」ということに。

 村瀬さんがカットオフ周波数や音量をいろいろ調整してくれた末に出てきた音は、信じられないことにとてもいい。前に感じた違和感は何だったのか。この結果から言えるのは、ただ私の調整が甘かったということのようだ。ちょっと恥ずかしい。

 教訓:スピーカーは調整が大事。私の調整との差は、カットオフ周波数を一番低い40Hzにしていることと、音量をより大きくしたことだった。

 

 以来、サブウーハーは必ずONにして聴いている。コントラバスやパイプオルガンのような低音楽器の音がよく聴こえるのはもちろんだが、普通のボーカルにも陰影が付くような好影響があるから不思議だ。

(fin)