前回に続いて、フルレンジへの出力をアッテネーターで調整してスーパーウーハーと調和させる実験をやってみる。
フルレンジはコーラルの名器BETA-8、スーパーウーハーはAltecの515Bにした。BETA-8は、個人的に世界一クリアーで抜けのいいユニットだと思うが、いかんせんハイ上がりの特性なのでバックロードホーンでも持ってこないとバランスをとることがむずかしく、これまでうまく鳴らせなかった。
まず、それぞれのユニットのF特を見てみる(WaveSpectraを利用)。
以下がBEAT-8だが、F特でもハイ上がりなのがはっきり出ており、1KHzと100Hzで10db以上の差がある。
次は515Bだが、なるだけ低いほうだけ取り出したいので、22mHという大き目のコイルでハイカットしている。
そして次が、両方鳴らしたF特だ。BETA-8をアッテネーターで-10dbに絞ったとこで、50Hzくらいから15KHzくらいまでほぼ平坦になった。
実際に聴いてみても、BETA-8単独の場合とは別ものと思えるくらいに効果があり、自然なバランスになっている。BETA-8のヌケのいい音と515Bのタイトな低音の量感が両立していると思う。特にロックのバスドラの音がお腹に心地よく響き、とてもいい。成功だ。これまであまり聞かなかったロック系のCDを立て続けに聴くこととなった。
(fin)