新編・伊勢物語 第2553段 肉眼と心眼の眼力の違ひ 星原二郎 第2553段 肉眼と心眼の眼力の違ひ 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和5年5月の或る日 視力の衰へを自覚し 歌を 肉眼は 年ごと老ゆれ 心眼は 年ごとに冴え 見えてくるもの その男も一般の例に漏れず年齢とともに 加齢による白内障、緑内障、さらには老眼の進みたれども 若き日には見えざるものが見えつつあれば あながち老いも満更にあらずとぞ覚えての抒情なり。