新編・伊勢物語 第千三百三十八段 蕎麦の花盛り 星原二郎第千三百三十八段 蕎麦の花盛り 昔、男ありけり。今も男あり。 その男令和元年十月の或る日 北陸への旅にありて 越前の国へと入り 蕎麦の花盛りなれば 歌を 越前や 迎へくるるは 蕎麦の花 一面白く 花盛りなり と詠み 遠からず新蕎麦の季節なれば 越前蕎麦を食べたく願ひけり。