新編・伊勢物語 第千二百九十七段 暗澹たる虐待死事件のニュース 星原二郎第千二百九十七段 暗澹たる虐待死事件のニュース 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和元年九月上旬の或る日 朝のニュースを見遣りて 歌を 爽やかなる 秋の朝なれ テレビより 流るるニュースは 虐待死事件 と詠み 無抵抗なる幼児を虐待し 死に至らしめたる交際相手の男に対して許し難き 感情をいだき 暗澹たる気持ちのままに 朝食を摂りけり。