新編・伊勢物語 第九百十二段 二十歳になる娘のお祝ひに(前半) 星原二郎第九百十二段 二十歳になる娘のお祝ひに(前半) 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、三人の子供あり。その長女 二十歳の祝ひを迎へければ 歌を 子の生れし 日を昨日の如く まざまざと 九月九日の 朝の思ほゆ 水牛の 材もてつくらす 実印を 父より二十歳の 祝ひと贈る