新編・伊勢物語 第六百七十六段 能登の縄文真脇遺跡(前編) 星原二郎第六百七十六段 能登の縄文真脇遺跡(前編) 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成二十九年秋 能登の国は真脇の里にある縄文遺跡へと 行きけり。 行きて歌を ここ能登の 真脇の里の 五千年 命の営み しるく遺れる 富山湾の 豊けき海の 幸ありて 生き継ぎ得たる 五千の歳月 「円」といふ 思想に基づき 築きたる 聖なる空間 環状(ウッ)木柱(ド・サー)遺構(クル) 栗の木の 巨木を裂きて 作りたる ウッド・サークル 祭祀の斉庭(ゆには)