新編・伊勢物語 第五百九十五段 東日本大震災の歌 其の肆 星原二郎第五百九十五段 東日本大震災の歌 其の肆 海猫と 鷗の違ひを 聞きしかど 混じりて飛べば 見分け難しも 石浜の 丸き小石を 三つばかり 旅のしるしと たまひてしがな 尖りたる 流紋岩の 林立の 浄土ヶ浜は もこの世ならずや この浜は 霊鏡和尚の 遺したる 「極楽浄土の如し」に拠るとふ 三陸の 沖の小島の 岩の上に 根を張る松の たくましくして