新編・伊勢物語 第三百六十七段 恵那山 星原二郎第三百六十七段 恵那山 昔、男ありけり。今も男ありけり。その男、平成二十八年の初冬日本百名山のひとつ恵那山の山麓を通りけり。恵那山と辺りを見渡し、歌を 雪雲に 頂隠し 恵那山の 麓も白き 今日の夕暮れ と、詠み まさに白黒の山水画の世界を雪舟気取りにて味はひけり。