新編・伊勢物語 第三百十一段 御前崎の灯台 星原二郎第三百十一段 御前崎の灯台 昔、男ありけり。今も男ありけり。 その男、御前崎へと行きけり。 御前崎灯台に登り展望を楽しみ 歌を 御前崎の 岬の上の 灯台に 登りて望む 秋晴れの富士 大海の 波の上に出づ 朝日子を 元日ここに 拝まざらめや と 詠み 初日の出を切に願ひけり。