占い師になるには
資格も免許もいらない。わたしは占い師ですと言えばいいのである。
わたしは大手の占い会社に所属していた。
けっこう、大手のショッピングモールにブースをいくつも構えていたおかげでいい経験をさせてもらった。

占い師になるポイント1 ー最初の客
これが勇気がいる。占い師になって一人で見る最初のお客様である。わたしは手が震え、足はガクガク、十二支が出てこなかった。子、丑、寅、・・カエルだっけ?
相手に初心者とバレてはいけない。緊張を隠してなんとか踏ん張った。わたしが乗り越えられたのはたまたまデビュー場所の方位が良かったこと。
最初の関門を突破するには、車といっしょで先輩が後ろにいてくれる、なんてのも考えたがそこはやはり独り立ちの方がためになるようだ。
もう開き直ってしまうことだ。最悪、ただにして自腹切ってもいいじゃないか、初めなんだから。

ポイント2  最初の一言が大切!
始めに間違うと(大丈夫、この人?)と思われてしまう。何がなんでもイエス、高須クリニックと言わせよう。絶対間違いないという部分がある。自信のある所からお客様を導こう。例えば手相の二重感情線、これはもてる人が多く、タフマン、マラソンや水泳、スタミナを必要とするスポーツをしてる可能性がある。ホロスコープで乙女座に星が集中していたらかなり細かい潔癖症だったり、山羊座の金星が年上好みとか射手座に蠍なんか持ってたらもろラブハンター、魔性系である。
とにかく、始めの一歩はうなずいてもらおう。

ポイント3お金に執着すると当たらなくなる。
わたしの唯一の自慢はクレームがなかったことである。細かく見れば全くないとは言えないがとにかく誠実にクライアントに向かってきた。気にいらない人から鑑定料は頂かなかった。だからこそ時間は気にしない、15分が一時間になることもあるのである。話を聞いてあげるだけでも相手は巣くわれるのだ。金は儲からないがわたしはそんな鑑定士をめざしたい。🔮