去る1月21日は長女の8歳の誕生日でした。
せっかくなのでお店で食事です。
決していつもこんな事をしているわけではありません・・・
本来、大切な人と食事をし、お酒を飲むことを楽しんで頂ける空間になればと
オープンしたのですが、当の本人は意外と食べてないのです。
勿論、各料理試食するのですが、客席でフルコースとなるとなかなか・・・
厨房でいつも見慣れている料理も客席に座ってみるとなんだか違って見えます。
インテリアや温度、照明の角度に至るまでお客様目線でチェック開始。
コース料理って1皿の完成度も勿論ですが、「流れ」、「構成」がとても重要です。
似たような料理が続くのはもちろんダメ。古典的な料理ばかりでもNG。
味の重さにも強弱が必要です。
コース料理を物語に例えるなら「起承転結」が大事です。
その中に驚きを隠して作者の思い描くストーリーを楽しんで頂く。
ミステリー小説みたいな感じです。
ご来店されて驚いた方もいらっしゃるかもしれませんが当店ではコースの〆に
「お茶漬け」が出ます。
「梅茶漬け」や「鮭茶漬け」ではなく、「ホタテと三つ葉のお茶漬け」や「鯛と大葉の焼きおにぎり茶漬け」
などです。
最初は不安でしたが意外にも喜んでいただいてます。
日本人のDNAに響くのでしょうか?
デザートは家族の希望で「クーロンショコラ(フォンダンショコラ)」です。
*クーロンとは流れ出すの意
ベルギー修行時代からの思い出のデザートで中にガナッシュ等の詰め物をせず、
温度差だけで仕上げるタイプなのであふれんばかりのショコラが出てきます。
ナイフを入れた瞬間のお客様の驚かれる表情が毎回楽しみです。
「ホームプラス」では毎月料理が変わります。
食材、ソース、調理方法、ジャンルも様々です。
月末は締切に追われる作家のように今までのネタ帳を引っ張り出し新メニュー作成に取り組みます。
「起承転結」をふまえて、只今2月メニュー作成中です。
もう少しお待ちください。
シェフ