ウィリアムズ・ジェラートの「ウィリアム」はぼく牧一心のミドルネームです。幼い頃、まだ生活拠点がどうなるか分からないときに、アメリカでの暮らしに困らないように母親が名付けてくれました。しかし結局ウィリアムは名乗ることもないまま、公的書類で使用することなく、闇に屠られようとしていました。


2013年より〈Pizzeria Ocean〉でピザ職人として勤めてきました。そして2020年より〈William's Gelato〉でジェラート職人としても仕事をしていくことになりました。もちろんすべての仕事を一人でできるわけでもなく、「Ocean Works」の事業としてチームワークで、幡豆を暮らし楽しい街につなげるようなお店づくりをしていきたいと思っています。


そもそもぼくはなぜピザとジェラートを選んだのか?


偶然ですけど、こじつけてみればなんとなくこじつきます。アメリカで生まれた僕はピザとアイスクリームで育ったといっても過言ではありません。そして日本では実家が喫茶店ということで、必然とピザトーストとソフトクリームが日常食となりました。そこに第三のローマ風というのか、クリスピーなピザと、イタリアンジェラートを父に食べさせられ、僕の未来は確定したのだと思います。それらの経験が、ピザとジェラートは国境を跨いで愛されるものであり、言語を超えて心が喜ぶものである、という僕の価値観を形成たらしめました。


Pizzeria Ocean〉も戦略的な開業で

はなく、はじめに言葉ありきと同じようにはじめに石窯ありきでした。偶然はじめることになったナポリスタイルは、石窯との対面をきっかけにして、ピザ職人としての仕事をはじめることになったのです。職人としてのメンタリティー、文化的な思想、あらゆるスキルは実践を通して学び、今もその途上にいます。


ジェラートづくりは、ピザの食後のデザートを細々とつくりはじめたところからはじまりました。そしてこのたび、ハズフォルニア内で店を出せることになりました。この土地ならではの季節のものを使い、高品質で自然の食材だけでつくった身体が喜ぶジェラートを提供していきたいと思っています。


それからただいま研究しているのは、乳製品が食べられない人のために、豆乳やピュアなアーモンドミルク、ココナッツミルクを使用したメニューを充実させることです。その味わい、風味の良さといったら乳製品の代用だとはいえなくなります。意見や希望などがあればフェイスブックもインスタも「William's Gelato」のアカウントがあるので、ぜひメッセージください。


季節の変わりめの節分に開店いたしました。寒い時期は薪ストーブに火を炊いて、皆様のご来店を心よりお待ちしております。


令和二年二月三日

Ocean Works

牧一心