ここ最近、ドラマがいい感じになってきてる。

 

理由はよくわからないけど、NETFLIXやらAMAZON VIDEOといったネット配信系が、地上波のドラマ放送に比べて攻めているからだろうかなと勝手に想像しています。

 

NHKのドラマといえば、最近では「透明なゆりかご」がすごく良くて、ドラマ誌のシナリオと原作の漫画も買った次第。もちろん勉強の為。

 

そんなNHKのドラマで、この4月から放送がはじまった「腐女子、うっかりゲイに告る」は、深夜時間帯だからというのもあるけど、NHKらしからぬ攻め具合。BLやら腐女子やらを何の躊躇もなくドラマのなかで展開してくれています。もちろん、内容もすごく良くてゲイをカミングアウトできない男の子の心情がとても伝わってきます。

 

周囲の何気ない言葉が、ひとつづつ刺さり、気持ちを揺らすところなど丁寧だし、LGBT側の感覚と、その反対側の人たちの間にある隔絶感が描かれていて、いい作品だなと思ってい観ています。

 

透明なゆりかごにしても、この腐女子、うっかりゲイに告るにしても、いわゆる名前で視聴率をとるような役者の起用の仕方をしていないのが何よりもいい。

 

透明なゆりかごの清原果耶さんの透明感、あり方がこのドラマには彼女しかないでしょと言えるキャスティングだし、腐女子の勝野涼子さんも、いい感じの腐女子。お二人とも芝居が自然で「作った感」がないので、若くても実力ある方たちなんだろうと観ています。

 

 


ところで、この同性愛的感覚。みんな普通に持ってると思うんですけど、どうですかね。

特に、中学高校といった思春期の頃は、異性よりも同性と同じ時間を過ごすことも多いでしょうから、「あいついい奴だよな」と感じるシーンは多くあると思うし、現に自分もあるとき周囲に気付かされたことがあります。

 

高校時代。同級生が交通事故に遭って、頭骨を開く手術が必要なほどのひどいケガ、何度かお見舞いにも行ったけど、河内弁の同級生がなぜか標準語で会話してたのが衝撃的だったのが、40年ほどまえの事なのに今でも覚えているくらい。

 

そして無事退院して、ファーストフードで会った時、元の通り河内弁で会話できた時の感情がとても複雑で、親戚でも幼馴染でもなんでもないのに、心の底から無事帰ってきてよかったという感情が溢れて、ずっと同級生の顔を見ていたら、「ずっと見すぎや、気持ち悪い」とからかわれたことを覚えています。

 

あの時の感覚は、普通の同級生であったけど、それ以上の何かもあったように思います。もちろんその時にそんな自覚はないし、いまでも男女間にあるような特別な感情というわけでもないけども、そういう経験っておそらく誰にもあるんじゃないかな。本当に同性に対して恋愛したわけじゃないから本当のところは分からないれないけど、男女間でもこんな些細な感情から「もしかして私、彼のこと好きかも・・・」なんていう展開もあるから、そんなに外れてないんじゃないのかな。

 

 

ともかく、このドラマ、タイトルのようなコメディタッチなテイストを入れながらも、しっかりとしたドラマです。お勧めします。