わたしが韓国に関する動画を閲覧することが多いせいか、TikTokを見ると次から次へと同じ動画が紹介される。先日、東京ドームで行なわれたNew Jeansのコンサートでハニが歌う「青い珊瑚礁」の動画である。わたしがNew Jeansという韓国のK-POPグループの存在を認識したのは、この動画を通してである。
わたしは韓国映画や韓国演劇には強い関心があるが、K-POPに関してはまったく興味がないに等しい。だから、少女時代やKARAやBTSくらいは知っているが、次々と生まれる新しい人気グループがどんな人なのかほとんど知識がない。だから、ハニが動画で「青い珊瑚礁」を日本語で歌うのも、この動画を通して初めて知ったに過ぎない。しかし、大歓声の中で気持ちよさそうに歌うハニの様子から、この人の人気の高さはよく伝わってくる。
ちょっと前に同じように動画を通して閲覧した「日韓歌王戦」で住田愛子が歌う「ギンギラギンにさりげなく」にも感心したが、ハニが歌う「青い珊瑚礁」もキュートで思わず聞き入ってしまった。言うまでもないが、この曲は松田聖子の全盛期の一曲である。松田聖子はわたしと同い年だったはずだが、若いハニが溌溂と歌う「青い珊瑚礁」も魅力的で「名曲ここに蘇り!」という感がある。続報で知ったが、韓国ではこの曲がヒットしているらしい。
先日、現在「父との夏」で音楽を担当してくれている作曲も手掛けるギタリストのKさんと酒を飲んだ時、Kさんも日本の80年代ポップスを絶賛していた。振り返れば、松田聖子の「青い珊瑚礁」をはじめとして、80年代のJ-POPにはすばらしい曲がたくさんある。そして、その最大の功労者は作曲家の筒美京平氏であることでKさんとわたしの意見は一致した。
そう言えば、6月にソウルへ行って自作を上演してくれる韓国の若者の公演の開演を待っていたら、BGMで松原みきの「真夜中のドア」がかかっていたのも印象に残っている。この曲がリバイバル的に外国でヒットしていることは知っていたが、「青い珊瑚礁」も含め、日本の曲が韓国で注目を集めることは嬉しいことである。ハニはベトナム人だという。