「ここだけの話」のこと②

十条アルジェントシアターのオープニング（こけら落とし）公演である「ここだけの話」の初日が終わった。この劇場は、北区上十条にある小劇場である。公演を企画したのは俳優の田島亮さんである。わたしは本作の作者ということもあり、昨日、マチネとソワレ公演の後に行われたアフタートークに参加した。

アフタートークとは、終演後に行われる関係者のおしゃべりのことであるが、今までわたしはほとんど参加したことがない。だから、本格的にアフタートークに参加するのは今回が初めてである。二十代のわたしならガチガチに緊張したであろうおしゃべりだが、時が経ち、ずいぶんと面の皮が厚くなったのか、今ではさほど緊張することもなくおしゃべりできるようになった。こういう場は、わたしの即興性が問われていて、司会者の質問に答えながら、同時に観客の皆さんの関心を引く面白い内容を話さなければならない。さて、わたしのアフタートークの出来は？

改めて、この公演について書き記すと、ローバジェットではあるが、本作はこれから映像化される。その前哨戦として、演劇として上演するのが今回の企画である。前に書いたことの繰り返しになるが、わたしはたくさん舞台劇の脚本を書いたが、それらが映像化されたことはかつて一度もない。聞けば、これから本物のホテルで撮影が行われるという。本作がどのような形で映像化されるのか、とても楽しみである。

本日は千秋楽である。手前味噌ながら、応援の気持ちも込めて、公演情報を再度、掲載する。

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「ここだけの話」

作/高橋いさを

演出/西沢栄治

出演/田島亮・永井彩加・吉田晴登　

●内容

とあるホテルの一室。その部屋へ案内された一人の男の前にウェディングドレス姿の若い女がやって来る。聞けば、結婚式直前に式場から逃げ出して来たらしい。男は何とか女を部屋から追い出そうとするが、なかなかうまくいかない。結婚式が始まるまで後1時間。

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