天使:「ステイヤーズSもチャンピオンズカップも予想はええ線いってたんやけど、不安視した人気馬の取捨選択で失敗したな。ステイヤーズSは1番人気のクロミナンス3着を、買い目には入れたけど3連単の2頭軸にはでけへんかった。もう1頭のホーエリートはバッチリ、1着やったのにな。2着マイネルカンパーナで、馬単4,150円、3連複3,030円はゲット。チャンピオンズカップは、3番人気の4歳牝馬ダブルハートボンド1着を完全に外してもうた。2着ウィルソンテソーロ、3着ラムジェット、4着メイショウハリオ、5着アウトレンジまで、予想に入れた馬で来てるのにな。ま、人気でも外した馬に勝たれたら……もう、そこで終わりや。年間トータルは、馬単-64,280円、3連複-12,650円、3連単-28,180円」

 

悪魔:「ステイヤーズSは8歳、前走が10か月半ぶりで10着。それで、2走目の良化で激変できるか?不安があったので軸にはでけへんかったね。3000m以上の長距離は初めてやし。スローペース必至の状況で前に付けられるホーエリート、マイナルカンパーナでワン・ツー。ホンマ、ええ感じやってんけどね。ま、4着のブレイヴ

 僕:「ま、それは結果論だからね。ぎりぎり3着、軸にするには不安だったのはその通り。3連単を外したのは仕方がないね。レースはダート馬ピュアキアンが逃げ、2番手がミクソロジー。ホーエリート、マイネルカンパーナ、ブレイヴロッカーと続き、1000m通過が64秒7と長距離特有のスローペース。4コーナー手前から動き出したブレイヴロッカーが直線、早々と先頭に立ち、追いかけるホーエリート、マイネルカンパーナ。こうなれば、アルゼンチン共和国杯で6着・7着とはいえ、勝ち馬から0.2秒差の接戦を演じた2頭。展開の利を生かし切ったワン・ツー。ゴール前は内からクロミナンスがよく追い込んで3着。スローペースでチャックネイト、ワープスピードなど、早めに捲る馬が出てくれば、ペースは多少上がるかと思ったけど、後続が動かず。3000m以上が初距離だったホーエリート、マイネルカンパニーにとては持って来いの展開。前を行くダート馬ピュアキアン、不調が続くミクソロジーは恐るるに足らず。先に4コーナーで動いたブレイヴロッカーと、ピッタリ付いて来るマイナルカンパニーが相手。ホーエリートの鞍上・戸崎圭太は思っただろうね。『勝てる!』と。39年ぶりの牝馬によるステイヤーズS優勝」

 

天使:「チャンピオンズカップやけど、ここも牝馬ダブルハートボンドの優勝。2015年のサンビスタ以来10年ぶり。単勝2.2倍、断然1番人気のナルカミが13着。ダブルハートボンドが3番人気、2着が2番人気のウィルソンテソーロやから大荒れやないけど、驚きの結果ではあるわな」

 

悪魔:「内のウィリアムバローズ、ダブルハートボンドが逃げ・先行。ナルカミも逃げ切り圧勝が基本パターン。他にも先行タイプの馬がおって、展開的にはナルカミもラクやない……と思われてた。ただ、3歳馬同士やけど前走のジャパンダートクラシックで、2着ナチュラルライズに3馬身差、さらに2着と3着ルクソールカフェの差が9馬身という圧勝のレースぶりから、一桁違う存在と思われてた。でも、ちゃうかったね。4番手から、直線、見せ場もなく13着に敗れた」

 

 僕:「いやぁ~、ナルカミの異変は、本馬場入り前から見られたよね。真っすぐ歩かず、急に後ろ向きになったり、テンションが上がってた。結局、レースではスタート出負けして、出して行ったがそんなに前に行けず。ウィリアムバローズ、シックスペンス、ダブルハートボンドを前にした4番手確保で納まってしまった。3ハロン35秒8、過去10年では2番目に速いペース。逃げたウィリアムバローズ16着、2番手シックスペンス11着だから、行かなかって良かったのかもしれないが、鞍上・戸崎圭太の感覚からは『行けなかった』のかもしれない。レース前のテンションの高さが、勝負における大事なものを消耗させてしまったのかも。『馬場入場までの感じがいつもと違っていて、テンションが高かったです。ゲートの中はおとなしかったですが、後肢の踏ん張りがなく、後肢を落とすような感じでした。出負けしたので、出して行ったんですが、きょうは普通に折り合ってしまっていました。きょうに関しては、レース前のところなのかなと思います』と鞍上・戸崎圭太は語っている。4番手で直線に入ったナルカミは、押しても伸びるどころか馬群の中に取り込まれる状態で、結局、13着。そんなナルカミとは裏腹に、内から3番手を追走するダブルハートボンドは、ほぼ並んで前を行くウィリアムバローズ、シックスペンスを一歩下がって追走。4コーナーを回って、2頭の外に出し抜け出した。ほんのわずかだが、3番手に下げて溜めた脚。それを生かし切る強さはハンパない。いやぁ~、『牝馬と軽んじた』甘さを痛感するね。潰れる先行馬の中で1頭抜きん出たダブルハートボンド。追いかけて来るのは内を通るウィルソンテソーロ、メイショウハリオ。そして、遅れてやってきたラムジェット。やはり、チャンピオンズカップの定番は内からの差し脚。外枠は辛いようだ。23年2着、24年2着、今年こそは勝って見せるか!ウィルソンテソーロ。凄い脚でダブルハートボンドの内から並んだ。ゴール前、僅かにハナ先を前に出したウィルソンテソーロ。ゴールが近づいた、最後の一完歩!グイッと伸びたのは、ダブルハートボンドだった。写真判定……ハナ差……勝ったのは、ダブルハートボンド。去年のレモンポップの2着に次いで、またもやハナ差の2着ウィルソンテソーロ。チャンピオンズカップ、果てない旅はまだまだ続くのか……やな」

 

天使:「ホンマ、ウィルソンテソーロも、これ以上ない戦いやろ。なんとかしてやりたいけどな。これが競馬、でもある。ほな、このへんで。今週は2歳牝馬G1や。ではでは」

 

天使:「最内に入った1枠1番ウィリアムバローズ、2番ダブルハートボンド。どっちも砂を被りたくない先行馬。最初から飛ばして行くやろうな。ヘリオス、アウトレンジ、ペプチドナイルあたりも行くやろうけど、何というても人気のナルカミがハナ切る馬やから。中京・ダート1800mは3コーナーから外を上がると、スパイラルやから外に振られる。ナルカミは2コーナー回って先頭に立たへんかったら、ちょっと控えるかもな。ただ、内2頭が砂被らんように前に行くには、その時点でハイペースか。緩いペースならサンライズジパングあたりも早め捲りに出てペースアップするやろうし、今回は先行馬に厳しい展開か。狙いは内を差して来れる馬、ちゃうかな」

 

悪魔:「先行馬の中でもナルカミは、ちょっと物がちゃうかな。大井のジャパンダートクラシック・ダート2000mで2分3秒7の勝ち時計。2着ナチュラルライズに3馬身差、さらに、ここに出て来る3着ルクソールカフェには9馬身差の圧勝。『ダート世界王者』のフォーエバーヤングの勝ち時計が2分4秒1やから、タイム的にはフォーエバーヤングを超えた存在ともいえるやん。初の古馬相手でも、ここは通過点やったりして」

 

 僕:「確かに、ジャパンダートクラシックのナルカミは桁違いに強かった。だが、G1を走ったのは、それ1走だけ。経験浅い3歳馬に絶対的信頼はどうかな?とも思う。展開に左右されることも大きい逃げ馬だけにね。実績的に中心は仕方ないだろうけどね。 相手となる古馬に『ダート王』として存在感を発揮する馬がいない……というのも影響してるかな。去年のレモンポップのように別格の『ダート王』が。 相手はウィルソンテソーロかな。ダートG1・14戦の6歳馬。5,2,2,8,4,2,2,1,2,2,4,7,5,1,5着。6歳に入り馬券圏内からやや後退ぎみだが、前々走で盛岡のマイルチャンピオンシップを制覇。前走はJBCクラシックを5着も、まだ、ダートG1を勝つ力は内蔵しているはず。4枠8番、中団内から差し脚を発揮か。 同じく内から差し脚で上位を狙うのが、8歳馬メイショウハリオ。地方ダートG1・4勝、古豪が今回のチャンピオンズカップでラスト・ラン。前走のJBCクラシックは3馬身差とはいえミッキーファイトの2着。3着馬には5馬身の差を付け、5着ウィルソンテソーロには1秒6の差を付けた。今回、鞍上・武豊。メイショウハリオの良さを最大限に引き出すか。 これからのダート界の覇者を狙う古馬の中からは、4歳ラムジェットと、5歳アウトレンジ。ラムジェットは、3歳時、ユニコーンS・1着、東京ダービー1着、ジャパンダートクラシックはフォーエバーヤングの4着。4歳になって世界に挑戦し、サウジカップ6着、ドバイワールドカップ9着と惨敗。帰国後、帝王賞6着、韓国・コリアカップ3着、みやこS4着。まだ輝けてないが、『負け』を糧にリベンジ気配。最終追い切りの評価高く、差し脚が生きる時。 アウトレンジは4歳11月、みやこS2着、指定交流G2・浦和記念1着。5歳となり、平安S1着、帝王賞2着。前走のみやこSは1番人気7着だが、雨降る不良馬場で1分47秒5の勝ちタイムはアウトレンジには速すぎた。土曜日、1勝クラスのダート1800mで1分53秒7だった勝ちタイム。ダートではタイムがかかるいまの良馬場なら、アウトレンジの好位からのしぶとい差し脚が生きるか。 6頭選びが基本のわれらが予想。6頭目はナルカミ以外の3歳馬から……ルクソールカフェ。9戦5.1.1.2。全兄がフェブラリーS・2勝などダートG1・3勝のカフェファラオというダート良血馬。12着ではあったが、アメリカ・ケンタッキーダービーに挑戦した逸材。帰国後のジャパンダートクラシックでナルカミの2.4秒差3着という屈辱はあるが、前走・武蔵野S・ダート1600mでは今回同様8枠16番の大外枠で、古馬相手に2着コスタノヴァ(フェブラリーS)に3馬身半差の完勝。ダート1800mで2戦2勝ならチャンピオンズカップも十分に適応距離。いまが本格化の時期か」

 

天使:「そうかぁ。ほな、買い目いこか」

 

 僕:「馬単ボックス、③⑦⑧⑨⑫⑯、30点×100円。

3連複ボックス、③⑦⑧⑨⑫⑯、20点×100円。

3連単、ウィルソンテソーロ・ナルカミ2頭軸マルチ⑧⑫-③⑦⑨⑯、24点×100円」

 

天使:「おっしゃ。ほな、それでいこか。ではでは」

 

天使:「スローペースでロングスパートのレースになりやすい長距離戦。今回も典型的な逃げ馬がおれへんメンバーだけに、早めに勝負賭けた先行馬の前残りが十分考えられる。唯一逃げ馬といえるのはピュワキアンやけど、ダート専門やからな。初の芝で逃げようとしても、スピード的にハナ切れるかどうか?目黒記念、アルゼンチン共和国杯で2番手、3番手先行してたホーエリートの方が速いやろ。マイネルカンパーナも同じような位置から行く。ブレーブロッカー、ワープスピード、チャックメイトも前に行かんこともない。ま、どの馬が行くにしても、スローやろな」

 

悪魔:「距離3000m以上に実績のある馬は、自信があるから積極策に出るかもね。スローやったら、外枠のワープスピードが途中からスピードアップで勝負に出るかも。この時に他の馬も積極的に上がれば、一気に『差し馬ペース』に変わることもあるんやけどね。ダイヤモンドSで3着に来たヴェルミセルは差しやすくなるかもね」

 

 僕:「今回のメンバー、不思議なほどに前走馬券圏内に来てた馬は0。一見、好調馬はいないのか?と思えるほど。過去10年のデータでも、馬券圏内30頭中、前走馬券圏外だった馬が20頭という、復活劇の多いレースなんだが。それにしても着順が悪すぎる。人気馬でもクロミナンス10着、ワープスピード18着はちょっと……という。 クロミナンスは10カ月半ぶりの一戦で、産経オールカマー・0.9秒差10着。その前が重賞G2、3・2・3・2着だから、2走目の良化に期待か。オールカマーは10着とは言っても、勝ち馬とは0.9秒差。『1秒以内のタイム差なら次走で挽回可能』。よくいわれることだ。今回は追い切り評価が高いクロミナンス。過去10年、年齢別・複勝率で8歳は0.2.1.7で30.0%。不安はあるが、外せないか。 ワープスピードは5カ月ぶりの京都大賞典、馬体重が-10㌔で18着。仕上がり不十分。今回、『これ以上ない仕上がり。これでダメなら仕方がない』という厩舎の言葉を信用すれば……この長距離に賭けている。去年のステイヤーズS4着、ダイヤモンドS3着、阪神大賞典2着、海外G1・メルボルンカップ2着。芝3000m以上で作り上げた実績。年齢別・複勝率32.1%の6歳馬。前走は度外視して考えるべきか。 外枠から好位追走。先行・好位の馬のどれかが行けば、後追いするスピードを持つのがチャックネイト。今年に入り日経賞はクビ差2着、前走は宝塚記念0.7秒差5着。好調ラインにあるはずだ。 3000mを超える長距離では芳しくない戦績の牝馬。今年はやや違うか。『先行する強い牝馬』ホーエリート、『強烈差しの牝馬』ヴェルミセル。 ホーエリートは4歳牝馬。3走前、目黒記念・芝2500m・クビ差2着。前々走、産経オールカマー0.6秒差5着、前走、アルゼンチン共和国杯芝2500m・0.2秒差6着。2,3番手、直線、抜け出し粘り脚を発揮。ここも3000m以上は初距離だが、内でじっくり構え、直線抜け出しを図る計算だろう。折り合いに難がないだけに、牝馬でも距離は克服か。 5歳牝馬はヴェルミセル。今年2月のダイヤモンドS・芝3400mでは後方から、4コーナーでは中団後ろまで上がり、直線、捲り2番手に上がったワープスピードをゴール前差し切り3着。前々走は京都大賞典・芝2400mを後方から差してディープモンスターの0.2秒差3着。前走はエリザベス女王杯・芝2200m、レガレイラの0.7秒差8着。『切れ味』には定評があり、それは長い距離ほど生きる。 あと1頭は、マイネルカンパーナ。芝3000m以上は初めてだけど、ここ5走はオープンで芝2400m・2500m・2600m・2600m・2500m。父ゴールドシップ、スタミナ的には十分だと思う。前走・アルゼンチン共和国杯は勝ち馬ミルキーウェイから0.2秒差7着だった。ここ出走のホーエリートの前2番手を追走、6着ホーエリートとはアタマ差だった。前走、ホーエリートとほぼ5分の競馬。芝3600mの適性、マイネルカンパーナの方があったなら……逆転可能」

 

天使:「なるほどな。ほな、買い目いこか」

 

 僕:「馬単ボックス、③④⑦⑪⑫⑭、30点×100円。

3連複ボックス、③④⑦⑪⑫⑭、20点×100円。

3連単、ホーエリート・チャックネイト2頭軸マルチ③⑭-④⑦⑪⑫、24点×100円」

 

天使:「おっしゃ。ほな、それでいこか。ではでは」